【レクサス RX200t 試乗】走りの爽快感で選ぶなら…青山尚暉

試乗記 国産車
レクサス RX200t version L
レクサス RX200t version L 全 8 枚 拡大写真

主に北米向けとして開発、生産されるプレミアムクロスオーバーSUVのレクサス『RX』。

【画像全8枚】

その新型には、新たに、主にアジア市場を中心に展開する、238ps、35.7kgmを発揮するダウンサイジングターボの2リットル直4ユニットと6ATが組み合わされたモデルが加わっている。スタート価格は「450h」の602万5000円からに対して495万円からと、100万円以上、リーズナブルな価格設定だ。

まず気になるのは、先代が2.7リットルだったエンジンが2リットルターボになって、大丈夫か、という点だ。しかしスペックだけみても先代2.7リットルユニットは188ps、25.7kgm。新型2リットルターボは238ps、35.7kgm。車重が100kg程度重くはなっているが、遜色(そんしょく)ないどころか、データ的にも感覚的にもずっと速く、トルキーに加速してくれる。そもそもレクサス『NX』にも積まれ、その実力は定評あるものなのだから。

出足の滑らかさ、新型のハイライトのひとつと言える、レクサス一流の静粛性のさらなる高さを含め、低速域では450hにひけを取らないプレミアム感を味せてくれることは間違いなしだ。エンジンを回したときのサウンドも、3.5リットルV6を積む450hと同種だった。

450hと違うのは、走り全体の軽やかさ。特に街乗りではこちらのほうがすっきり爽(さわ)やかなドライブフィールを感じることができる。特に活発な走りのシーンでは、スムーズかつステップアップ感ある6ATがその印象を強めてくれる。

もっとも、発進時のエンジンに起因する静粛感は当然、モーターで発進できる450hのほうが上。また450h同様、エンジンを回したときの伸びやかさ、気持ち良さに関しては完ぺきとは言いにくく、3000回転付近でこもり音が発生しがち。先代から継承されてしまった路面によってステアリングがビリビリする現象もあり、世界で勝負するプレミアムクロスオーバーとしては至急、改善してほしいところだ。

乗り心地は段差などを一発でいなすフラット感が持ち味。ただ、同じ「バージョンL」の235/55R20タイヤを履く450hとくらべると、ややゴツゴツしたタッチが認められ、しっとりした乗り味、全体的な走りの質感の高さでは450hが上回る印象だった。とはいえ、曲がりやすさは文句なし。軽めのパワステを切り込むと、間髪を入れず、素直にスッと気持ち良く向きを変えてくれる。こちらは6ATということもあり、よりスポーティーに感じられる仕様と言えそうだ。

つまり、燃費や走り全体のプレミアム感ならストロングHVの450h、走りの楽しさ、巨体を軽やかにスポーティに走らせてくれる爽快(そうかい)感ならガソリンターボエンジンの200t…ということになるだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

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