「直訴したかった」警察本部にクルマで突っ込む

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今年10月、福岡県福岡市博多区内にある福岡県警本部の庁舎玄関にRVを突っ込ませ、ドアガラスなどを破壊したとして建造物損壊の罪に問われている84歳の男に対する初公判が14日、福岡地裁で開かれた。裁判はこの日で結審し、裁判所は執行猶予付きの有罪を命じている。

問題の事件は2015年10月5日の午後1時ごろ発生している。福岡市博多区東公園付近にある福岡県警本部の敷地内を走行していたRVが場内道路から逸脱。そのまま庁舎の正面玄関ドアに衝突。ガラス複数枚が損壊したが、巻き込まれた人はおらず、人的な被害は無かった。

警察はクルマを運転していた那珂川町内に在住する84歳の男を建造物損壊の現行犯で逮捕したが、聴取に対して男は「他人からいつも見られている気がして、警察に相談したが、その対応に不満があった。直訴したかった」などと供述。検察は同罪で起訴していた。

14日に福岡地裁で開かれた初公判で男は起訴事実を認めるとともに、「家の中に何者かが侵入して物を盗んでいると訴えたにもかかわらず、警察署が捜査をしてくれないことに不満を持ち、事件を起こすことで本部にいる幹部に直訴しようと思った」などと意見陳述を行った。

これに対して検察側は「治安の象徴とされる警察本部に対してクルマを突っ込ませるという行為は身勝手で短絡的。地域住民にも不安を与えた」と陳述し、裁判所に懲役1年6か月の実刑を求め、同日で結審した。

福岡地裁の石川貴司裁判官は「被告は暴力的な手段に訴えることなく、相手に話をする努力をしてほしい」として、被告に対して懲役1年6か月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡している。

《石田真一》

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