【スズキ イグニス】加飾に頼らないクロスオーバーのデザイン

自動車 ニューモデル 新型車
スズキ イグニス
スズキ イグニス 全 8 枚 拡大写真

スズキ『イグニス』のエクステリアは、骨格からくるプロポーションでクロスオーバーらしさを表現しているという。

「クロスオーバーはガーニッシュ類などの加飾を多用するなど、モノを付加していくデザインになりがちだ。しかしイグニスでは、骨格が持つプロポーションで、小さいクルマなりにクロスオーバーらしさを表現することにこだわった」とは、同社四輪技術本部四輪デザイン部エクステリア課長の山本雄高さんの弁。

また、小型車であれば室内を広くするという考え方がある。山本さんは、「イグニスも室内は広く、『スイフト』並みの空間だ」としながらも、「(室内の広さを追求し)寸法だけ追いかけると四角くて味気ないクルマになってしまう。しかし、イグニスは寸法だけではなく見たときの存在感も大事だと室内の広さとバランスを取りながらまとめた」とコメント。

そして、「全幅1660mmの中で立体感を出すかに腐心した」と山本さん。そこで、サイドのキャラクターラインに特徴を持たせた。具体的には、「(キャラクターラインの)下のボディの面と(キャラクターラインの上の)ショルダー面の二枚で単純に作るとキャラクターラインは強く出ない。そこで、少しショルダー面を剃いで光らせることによってラインをしっかりと出すとともに、その上の面の丸みも強く表現した」と説明。そうすることで、抑揚のある立体的なボディ断面を強調したのだ。

また、フェンダーに関しても、「一番クロスオーバーを表現するキモの部分で、タイヤの踏ん張り感や大きなタイヤを表現している」。実際にかなりの寸法を使って張り出させており、「室内の広さだけを考えればフェンダーが外に出ているところまで、ボディも出して室内を広げればいいが、そこはデザインの大事な要素だとしてプロポーションにこだわったのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. 【フィアット 600ハイブリッド 新型試乗】意外にもBEV版よりスムースで快適! 価格にも「親近感」…島崎七生人
  5. 車内で動画やサブスクが見放題!Apple CarPlayも!データシステム『U2KIT』はディスプレイオーディオ革命だPR
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
ランキングをもっと見る