【日産 デイズ 試乗】下手なコンパクトカーを凌ぐ上質さ…青山尚暉

試乗記 国産車
日産 デイズ ハイウェイスター
日産 デイズ ハイウェイスター 全 8 枚 拡大写真

三菱自動車との協業で生まれた『デイズ』は2015年10月、大幅な改良を受けている。

内外装のプレミアムな上質感を高め、軽自動車初のオートマチックハイビームを搭載したほか、エンジンの摩擦抵抗を低減し、足回りとパワステを最適化。さらに4WDとターボモデルにこれまでなかったアイドリングストップ機構とバッテリーアシスト機能を追加し燃費の向上が計られている。

走り出して進化を実感させられたのはまずは乗り心地。元々15インチタイヤは空気圧(240kPa)が適切で、乗り心地は下手なコンパクトカーを凌ぐ上質さの持ち主だったのだが、このマイナーチェンジモデルはさらにしなやかかつフラットになり、段差やキャッツアイのいなし方も秀逸。前後席ともに快適感を増した印象だ。これまで限定的な場面でやや違和感のあったパワステの戻し方向のフィールもしっかり改善されていた。

ターボエンジンの動力性能はレスポンスに優れ、下手なコンパクトカーを凌ぐきびきびとして余裕ある加速性能、動力性能を発揮。しかし“いかにもターボ”ではなく、NAエンジンのように自然にトルクがわき出るのが特徴だから扱いやすい。NAモデルより低めの回転数を使うため、巡行時の静粛性も軽自動車とは思えぬレベルにある。

これなら、てんこ盛りの先進安全装備、後席のゆとりある居住空間もあって、一家に一台のファミリーカーになりうるだろう。ちなみにバッテリーアシスト機能は加速方向のアシストではなく、エネルギー回生を担い、燃費向上に役立たせるアシストである。これまで夜の走行が苦手だった人も、オートマチックハイビームで“安心安全に走っちゃえ”、デイズである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  4. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る