【バサースト12時間 2016】日産 GT-R、僅差の2位チェッカー…千代勝正「また来年戻ってきたい」

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#1日産『GT-R NISMO GT3』
#1日産『GT-R NISMO GT3』 全 7 枚 拡大写真

オーストラリアのマウント・パノラマ・サーキットで行われた「LIQUI MOLYバサースト12時間レース」。昨年の王者として連覇を目指した日産グローバルアスリートチームは、最終ラップまで続いた激闘の末、2位でフィニッシュした。

今年は2015年の優勝メンバーである千代勝正、フローリアン・ストラウスに加え地元オーストラリアで活躍するリック・ケリーの体制でゼッケン1番をつけた日産『GT-R NISMO GT3』でエントリー。予選ではタイヤ選択が上手くかみ合わず13番手と後方からのスタートとなったが、スタートから順調に順位を上げ、序盤からトップに浮上するなど力強い走りを披露。しかし、ライバル陣営も今年は手強くピットストップの旅に順位が入れ替わる目まぐるしいレース展開に。

そんな中、今年もエースとして千代がアグレシッブな走りを披露。レース後半でのアウディ『R8 LMS』とのバトルでは、ランオフエリアに片輪を落としながら並びかけ、追い抜きを見せるシーンもあった。

そしてレースは残り1時間を切ったところで千代が乗る1号車日産『GT-R』とシェイン・バン・ジズバーゲンが乗る59号車マクラーレン『650S』の激しいマッチレースに。残り50分で給油のため1号車が最後のピットインを行っている間に59号車が逆転。残り20分で15秒のリードを作り、そのまま優勝かと思われた。しかし千代は2連覇のために最終ラップまで諦めずに猛追。最後の最後でチームベストとなる2分02秒467を叩き出したが、トップにはわずかに1.276秒届かず2位でチェッカーとなった。

2連覇は逃したものの、総合で2年連続表彰台というのも大きな快挙。しかし、表彰台でトロフィーを受け取る千代の表情はどこか悔しさが滲み出ているようにみえた。そしてレース後、NISMOのプレスリリースでコメントではこのように語った。

「今日はとてもいいレースができました。クルマは最高でしたし、チームも素晴らしい仕事をしてくれました。チームスタッフ、二人のドライバー、みんなが最高のメンバーです。あと数周欲しかったですね。トップに追いつこうとプッシュしましたが、遅いクルマに引っかかると、ここでは抜くのに大きなリスクが伴います。二連勝を目指していましたが、バサーストは簡単ではないですね」

「今年はセーフティーカーがあまり導入されなかったし、トラフィックも少なかったので、本当にスプリントの様なレースになり厳しい戦いでした。今はファンの皆さん、チーム、共に戦ったドライバー、それから素晴らしいマシンに感謝の気持ちでいっぱいです。来年、また戻って来たいと思います」

またチームメイトのケリーは最後まで果敢に攻めた千代を絶賛「この週末を通して、たくさんのことを千代から学んだ。彼は間違いなく、このコースを完全にマスターしているね」とコメント。ストラウスは「優勝したマクラーレンに追いつくのは簡単ではなかった。来年、もう一度優勝を狙う」と早くもリベンジを誓っていた。

NISMOアスリートグローバルチーム監督でニスモCVPの田中利和氏は「1.2秒差の2位は悔しいですが、チームの全員が仕事をやりきった爽快感を味わっています。チャンスがあれば、またこのチームで勝利を目指したいと思います。応援していたただいた皆さん、本当にありがとうございました」と語った。

まだ正式発表はないが、今シーズンも国内外の様々なカテゴリーに挑戦すると思われる千代。残り1時間で見せた気迫ある走り、間違いなく今季の彼のレースにつながっていくだろう。

《吉田 知弘》

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