【トヨタ GAZOOレーシング】トヨタWRカー、3月からテスト開始…マキネン代表「まずは勝てるチーム作りに注力」

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
トヨタWRCのチーム代表を務めるマキネン氏
トヨタWRCのチーム代表を務めるマキネン氏 全 6 枚 拡大写真

TOYOTA GAZOO Racingは4日に行われたプレスカンファレンスで2017年から参戦するWRC(世界ラリー選手権)に向けてのマシン開発状況等を報告。今年3月から2017年のレギュレーションに沿ったマシンでのテスト走行を始めることも明らかにした。

この日はチーム代表を務める元WRCチャンピオンのトミ・マキネン氏、さらにエンジン開発を担当するTMGの佐藤俊男社長らによるトークセッションが行われた。現在フィンランドを拠点にマシンの開発にも取り掛かっており、実写テストは3月から開始される予定だという。

マキネン氏は、現役時代に4度のチャンピオンに輝きWRC界でもレジェンド的存在のドライバー。そこでの経験から、まずは高い意識と志を持った人材集めというところにスポットを当てて準備しているという。

「このような一大プロジェクトの一員になれたことを本当に嬉しく思っています。最初はいろいろ大変なことも多いでしょうが、プロジェクト成功のために必要なことは、高い志を持った人材を集めるということ。私のキャリアを振り返っても、良いチームが強いファミリーとなって努力をし、高い意識を持って取り組んでいってこそ、最良の結果が出るということを身を以て経験してきました」。

「現在、私が一番力を入れているのは、そういったチーム作りをするということです。それが上手くいけばWRCでトヨタが再び勝てるチームになれると思っている」とコメントした。

TMGの佐藤社長も「F1撤退以降、モータースポーツ活動が寂しくなっていましたが、WECだけでなくWRCもやって、モータースポーツを盛り上げていこうとで前社長の木下をはじめTMGの有志たちが無償で活動してきた熱い思いでやってきたことが、このプロジェクトにつながったので、非常に嬉しく思います」と話し、「今回TMGはエンジン製作を担当します。F1以来、エンジンのメンバーは技術と開発力を培い、磨いてきています。これにマキネンさんのクルマ作りをノウハウを融合させて、戦闘力の高いエンジンを作っていきたいと思います」と、WRCのエンジン開発に向けて自信をみせていた。

当日はトヨタの豊田章男社長もトークセッションに参加する予定だったが体調不良により欠席。しかし集まったプレス関係者にどうしても思いを伝えたいとあってメッセージを預けていた。

「なぜWRCに参戦を決めたかという話をさせてください。もっといいクルマづくりのためにWRCに参戦するということは、今まで何度も話してきました。でも、それとは別にTMGへの思いもありました。私が社長に就任してから、幾つもの決断をしてきました。その大きな一つがF1の撤退です。その後、TMGにはクルマを作りたくても作れない人たちばかりになり、中にはTMGを去る人もいました」。

「その時のTMGは本当に無念の塊だったと思います。それでも、やっぱりクルマが好き、トヨタが好きでTMGに残ってくれた人もいます。WRC参戦を夢見て活動をしてくれた人もいました。本当に感謝しています。クルマ好きの仲間がいたからこそ、WRCにもう一度参戦したいと思いました」と改めてWRC参戦への熱い思いが語られた。

またトヨタでは「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラム」として世界を舞台に活躍できる若手ラリードライバーの育成も行っている。今年も勝田貴元と新井大輝がヨーロッパを拠点に活動。2016年はフィンランド国内選手権にも参戦する。

《吉田 知弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る