【サウンドチューニング・マニュアル】タイムアライメント編 パート6…バイアンプ方式を活用する

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カロッツェリア・TS-V172A(税抜価格:6万円)に付属の、パッシブクロスオーバーネットワーク。信号を、「高域」と「中低域」に“帯域分割”するためのユニットだ。
カロッツェリア・TS-V172A(税抜価格:6万円)に付属の、パッシブクロスオーバーネットワーク。信号を、「高域」と「中低域」に“帯域分割”するためのユニットだ。 全 1 枚 拡大写真

“サウンドチューニング”のあれこれを解説している当コーナー。今月は、先月から引き続いて「タイムアライメント」について掘り下げている。今週からは、“ライトなタイプ”の「タイムアライメント」における、スペシャル・テクニックをご紹介していく。

ここまで2回にわたって、“ライトなタイプ”の「タイムアライメント」について解説してきた。“ライトなタイプ”とは、トゥイーターとミッドウーファーを個別にコントロールするのではなく、1つのスピーカーと見立ててコントロールするものを指す。AV一体型カーナビの上級モデル等で採用されている、入門的な「タイムアライメント」である。

そして今週からは、“ライトなタイプ”をハイエンドユニット的に運用するやり方をご紹介していこうと思う。それはどのような方法なのかというと…。ずばり、「バイアンプ方式を活用した運用術」である。

今回はまず、「バイアンプ」とは何なのか、から解説していく。

さて、通常のシステムでは、左右にあるフロントスピーカーをそれぞれ、パワーアンプから出力される1ch分の信号を使って鳴らしている。1ch分の出力を、パッシブクロスオーバーネットワーク(タイトル写真がその1例)に接続し、ネットワーク内で信号を「高域」と「中・低域」に分割。そしてそれぞれを、トゥイーターとミッドウーファーに伝送する。

それに対して「バイアンプ方式」とは、パッシブクロスオーバーネットワークのトゥイーター用の入力端子に1つ目の右ch出力を接続し、同じくネットワークのミッドウーファー用の入力端子に、もう1つの右ch出力を接続する、という方式となる。

つまり、右のスピーカーに対してパワーアンプの2ch分の出力を使い、左のスピーカーに対してもパワーアンプの2ch分の出力を使う、というわけなのだ。

ナビをソースユニットとしているシステムにおいては、次のような形となる。フロントの右出力をネットワークのミッドウーファー用の入力端子に接続し、リアの右出力を、ネットワークのトゥイーター用の入力端子に接続する、という具合だ。

こうすることでリアスピーカーは鳴らせなくなるが、フロントスピーカーに計4chのパワーアンプをあてがうことで、よりリッチにサウンドを響かせることが可能となる。いわば、音質アップのためのスペシャルな接続方式なのである。

今回は、ここまでとさせていただく。次週は「バイアンプ方式」のメリットを、さらに詳しく解説していく。次回もお読み逃しなきように。

【サウンドチューニング・マニュアル】「タイムアライメント」編 Part.6 「ライトなタイプでの実践方法 その3」

《太田祥三》

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