【ロータス エヴォーラ400 試乗】鋭いレスポンスから得られる強烈な加速感…松下宏

試乗記 輸入車
ロータス エヴォーラ400
ロータス エヴォーラ400 全 11 枚 拡大写真

『エヴォーラ』の最新モデルは、改良型スーパーチャージャーを装着したトヨタ製V型6気筒3.5リットルエンジンを搭載し、298kWの動力性能を発揮する。これを英国馬力で標記すると400hpになることから、『エヴォーラ400』の車名が付けられている。

全高の低いロータスのボディは一般に、乗降時に潜り込むような形になるので乗り降りするのが相当に厳しいが、エヴォーラ400ではサイドシルを下げるなどの改良が行われている。これによって体が硬くなったメタボ体型の私でも、比較的容易に乗り降りできた。普通の体型の人なら乗降性に問題はないだろう。

インテリアも大幅な改良によって質感が高められた。タン色のレザーシート&トリムはオプションで、スポーティさとラグジュアリーさをバランスさせたものだ。

やや軽量化されて1400kg前後となったボディに対し、動力性能は298kW/410N・mを発生するので、アクセルを踏み込めば強力な加速が得られる。ターボよりも低速から効くスーパーチャージャーによって踏んだ瞬間から背中を押されるような感じになる。

ノーマルモードでこれだから、スポーツモードを選べば加速は更に力強いものになる。アクセルワークに対するレスポンスは一段と鋭いものになり、同時に排気音が高まってインパクトのある走行感覚が得られる。横滑り防止装置がカットされるトラックというモードもあったが、これは試せるシーンがなかった。

乗り心地は相当に硬めだが、一定の速度で走らせたときの印象は決して不快なものではない。コーナーでは路面に張りつくような安定感がある。

6速MTと6速ATに1400万円を挟んだ価格が設定されていて、これはポルシェ『911カレラ』と競合する価格帯である。2台を比較するとラグジュアリーなポルシェ911に対し、スパルタンなエヴォーラ400という感じになるが、この2台は全く別のユーザーが選ぶクルマである。

■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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