【鈴鹿の名“対決”】セナプロ因縁の接触(2)…1990年F1日本GP

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アイルトン・セナ(1990年F1日本GP)
アイルトン・セナ(1990年F1日本GP) 全 8 枚 拡大写真

鈴鹿サーキットで繰り広げられた数々の名対決。1990年のF1日本GPのセナvsプロストの対決は、鈴鹿だけではなくF1史上でも語り継がれる因縁の対決になった。

アイルトン・セナvsアラン・プロスト

前年に3度目のチャンピオンを獲得したアラン・プロストはフェラーリに移籍。一方のアイルトン・セナはマクラーレン・ホンダに残留し、この年はチームが分かれた中でのチャンピオン争いとなった。彼らのバトルは予選から展開される。

決勝での主導権を握るための予選ポールポジション争い。普段ならお互いにタイムアタックのタイミングをずらす両者だが、最後のタイムアタック時にはセナに続いてプロストがほぼ同時にコースインしていく。後ろからアタックすることでプレッシャーをかけたかったプロストだったが、セナは全く動じず今まで以上に攻め込んだ走りを披露。1分36秒996を叩き出しポールポジションを奪う。一方のプロストも1分37秒228で2番手。3年連続でグリッド最前列に2人が並ぶことになったのだ。

そして注目の決勝スタート。前年にはシケインで接触、その後もセナに失格の裁定が出るなど後味が悪い形でチャンピオンが決まってしまった。それだけに、この年スタンドに詰めかけた観客たちは、ゴールまで2人が戦った状態での決着を期待していた。しかし、まさかの展開が今回も待ち受けていた。

スタートで前に出たのはプロスト。1コーナーまでに完全に主導権を握るが、セナも負けじと応戦。2人は並んだまま1コーナーに飛び込もうとした瞬間に接触。そのまま外側のグラベルゾーンへ飛び出しタイヤバリアにクラッシュ。2台はマシンを大きく破損させ、そのままリタイアとなってしまった。2人の対決を楽しみにしていたファンからは悲鳴が飛び交い、一時サーキット全体が混乱に陥った。

89年の日本GP同様に、90年も両者の接触でチャンピオン争いが決着。この年はセナが2度目のチャンピオンを獲得した。

鈴鹿サーキットでは3月12・13日、「2016 モータースポーツファン感謝デー」が開催。今回のテーマは「対決」。様々なゲストや車両が登場し、バトルを繰り広げる。

《吉田 知弘》

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