災害による鉄道運休区間、約13km減少…2月末

鉄道 企業動向
2月末時点の運休区間。1月末時点に比べ約13km減少した。
2月末時点の運休区間。1月末時点に比べ約13km減少した。 全 3 枚 拡大写真

災害による鉄道路線の長期運休区間は、2月末時点で462.6kmだった。1月末時点より12.9km減少した。雪の影響で一部不通となっていたJR西日本の木次線が再開した一方、JR北海道の留萌本線が雪崩の恐れから一部運休となっている。

脱線事故の影響で運休が続いていた長崎電軌の桜町支線(3号系統)は、片方向(蛍茶屋行き)のみ運行を再開した。赤迫行きは6月以降に再開の見込み。

3月はJRダイヤ改正にあわせ、名松線が6年半ぶりに全線再開の予定だ。

■JR北海道 留萌本線 留萌~増毛(北海道) 16.7km
気温上昇による雪崩の恐れがあるため、2月12日から運休中。バス・タクシーによる代行輸送が行われている。雪崩が恐れが解消され、線路点検などを行った後に再開の見込み。

■JR北海道 日高本線 鵡川~様似(北海道) 116.0km
2015年1月の低気圧による高波と同年9月の台風17号の影響で運休中。バスによる代行輸送が行われている。

■JR東日本 山田線 上米内~川内(岩手県) 51.6km
2015年12月の土砂流入で運休中。岩手県北バスの都市間バス『106急行』への振替輸送が行われている。復旧計画策定・工事は3月以降になる見通しで、再開時期のめどはたっていない。

■JR東日本 山田線 宮古~釜石(岩手県) 55.4km
2011年3月に発生した東日本大震災の影響で運休中。代行輸送は行われていないが、岩手県北バスと岩手県交通の路線バスが並行して運行されている。三陸鉄道が運行を引き継ぐことを条件に、2018年度末の再開に向けて復旧工事が進められている。

■JR東日本 大船渡線 気仙沼~盛(宮城県・岩手県) 43.7km
2011年3月に発生した東日本大震災の影響で運休中。バス高速輸送システム(BRT)を導入し、線路敷地の一部を活用したバス専用道を走る代行バスが運行されている。JR東日本は鉄道を廃止してBRTを継続運行することを提案し、沿線の南三陸町・登米市と合意。気仙沼市とは協議を継続している。

■JR東日本 気仙沼線 柳津~気仙沼(宮城県) 55.3km
2011年3月に発生した東日本大震災の影響で運休中。BRTを導入し、線路敷地の一部を活用したバス専用道を走る代行バスが運行されている。JR東日本は鉄道を廃止してBRTを継続運行することを提案し、沿線自治体と合意している。

■JR東日本 常磐線 竜田~原ノ町(福島県) 46.0km
2011年3月に発生した東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響で運休中。2015年1月から代行バスの運行が始まったが、途中駅は全て通過している。

小高~原ノ町間は今春再開の予定。浪江~小高間は2017年春までの再開を目指して復旧工事が進められている。竜田~富岡間も2017年内に再開する予定。原発事故による帰還困難区域を含む富岡~浪江間では、除染方法の検証などが行われている。

■JR東日本 常磐線 相馬~浜吉田(福島県・宮城県) 22.6km
2011年3月に発生した東日本大震災の影響で運休中。ルートを内陸側に移設する工事が進められている。バスによる代行輸送は不通区間より広い相馬~亘理間で行われている。2016年末までに再開する予定。

■JR東日本 只見線 会津川口~只見(福島県) 27.6km
2011年7月の豪雨で影響で運休中。バスによる代行輸送が行われている。再開のめどはたっていない。

■大井川鐵道 井川線 接岨峡温泉~井川(静岡県) 10.0km
2014年9月の大雨で発生した土砂崩れの影響で運休中。代行輸送は行われていない。大井川鐵道はこのほど、11月頃再開の見通しを明らかにした。

■JR東海 名松線 家城~伊勢奥津(三重県) 17.7km
2009年10月の台風18号の影響で運休中。バスによる代行輸送が行われている。3月26日のダイヤ改正にあわせて再開する予定。

◎再開:JR西日本 木次線 出雲横田~備後落合(島根県・広島県) 29.6km
2016年1月の大雪で運休していたが、2月20日に再開した。

《草町義和》

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