震災で一部不通の気仙沼線、復旧を正式に断念…BRTを継続運行へ

鉄道 行政
鉄路による復旧が断念され、BRTの継続運行が決まった気仙沼線。線路敷地の一部はバス専用道に改築された。
鉄路による復旧が断念され、BRTの継続運行が決まった気仙沼線。線路敷地の一部はバス専用道に改築された。 全 2 枚 拡大写真

東日本大震災の影響で一部の区間が不通となっている気仙沼線について、沿線の宮城県気仙沼市は3月18日、JR東日本が提案していたバス高速輸送システム(BRT)による「本格復旧」を受け入れると発表した。鉄道による復旧が正式に断念され、BRTの運行が継続される。

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気仙沼線は、前谷地(宮城県石巻市)~柳津(登米市)~気仙沼(気仙沼市)間78.8kmを結ぶJR東日本の鉄道路線。このうち柳津~気仙沼間55.3kmは、2011年3月に発生した東日本大震災の津波で路盤が流出するなど甚大な被害を受けた。

JR東日本は2012年8月から、BRTによる代行バスの運行を開始。一部の区間では、路盤の流失を免れた線路敷地を活用したバス専用道を走行している。2013年3月からは、気仙沼線と同様に津波の被害を受けた大船渡線気仙沼~盛間でも、BRTの運行が始まった。

BRTは鉄道復旧までの暫定策という位置づけだったが、気仙沼線と大船渡線の復旧費用が合計で約1100億円にのぼることから、JR東日本は鉄道による復旧を断念。BRTを「本格復旧」と位置づけて継続運行することを沿線自治体に提案した。

2015年12月には、大船渡線の沿線自治体がBRTの継続運行でJR東日本と合意。気仙沼線の沿線自治体も登米市と南三陸町が合意したが、気仙沼市は「もう少し議論が必要」として結論を見送っていた。

気仙沼市の発表によると、BRTの継続運行に関して「運行速度と速達性の確保」「仙台へのアクセスの確保」「地域振興・観光振興への貢献」「地域事情への配慮と利便性向上の追求」など6項目をJR東日本に要望。運行頻度の現状維持や、鉄道に近い速達性の確保、大船渡線経由で仙台~大船渡間を直通する快速列車の設定、一ノ関駅での大船渡線と東北新幹線の接続改善、大船渡線・東北新幹線を利用できる割引切符の設定などを求めた。

これに対し、JR東日本は「運行頻度の確保や専用道の延伸を伴う速達性の維持向上など、更なる利便性の向上に努めて参ります」と回答。直通快速列車の運行や割引切符の設定なども検討するとした。この回答を受け、気仙沼市はBRTの継続運行を受け入れることにした。

《草町義和》

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