スズキは市販車12台、コンセプトモデル7台の計19台のバイクを展示した。目玉は言うまでもなく日本初公開の『GSX-R1000』だ。「羽根をつければ飛んでいくのではないか」という冗談も出るほどすごいバイクとのことだ。
「発売前なので詳しいスペックなどを話すことはできませんが、ナンバーワンのスポーツバイクを目指して開発しました。スズキの自信作です。一刻も早く市場に投入したいです」と同社関係者は興奮ぎみに話す。
馬力については、198馬力を誇る『隼(ハヤブサ)』を超える模様で、異次元の加速、スピードを体感できるそうだ。
しかし、スズキの二輪車事業は完全な失速状態。赤字体質から長年脱却できず、鈴木俊宏社長も頭を悩ましている。「二輪車事業をなんとかしなければいけない。スポーティなバイクの開発でブランドを再構築する必要がある」と常々語っているほどだ。
その切り札となるのがこの「GSX-R1000」と言っていいだろう。市場投入を契機にスズキのバイクのすごさをアピールし、ブランド力のアップと同時に赤字体質から決別する。「GSX-R1000」にはそんな思いが込められている。