【VW ゴルフ GTI 6MT 試乗】歴代中もっとも熱いMTの走り…島崎七生人

試乗記 輸入車
VWゴルフGTI 6MT
VWゴルフGTI 6MT 全 9 枚 拡大写真

GTIのMTというと、個人的には“I”のピーキーなエンジン特性や、“II”のSOHC版の各ギヤでの伸びのよさ…を、未だカラダが憶えているほどだ。

なので“GTIとあらば、いつの時代も別格の『ゴルフ』でなければならない”、そんな思いが気持ちのなかにはある。その意味からも、最新モデルはイケてると思えた。標準車に対し、期待に違わぬ走りを披露してくれるからだ。

6速DSGとは異なるギヤ比をもつ6速MTは、当然ながら、シフト操作の楽しみを存分に味わわせてくれる。というより山道を走らせていると、いつの間にか運転に熱中させられる…というべきか。言葉で表現すれば、下から豊かなトルクが味わえるし、パワーも回すほどに盛り上がりを見せる。しかもエンジン回転が高まるに連れ耳に届くエンジン音、排気音は、標準のVW車とはひと味違う、ホットな表情のものだ。

なおシフトフィール非常になめらか。適度な力加減で各ポジションにスッと入れ、スッと抜くことができ、シフトレバーを動かしている最中の感触も、ゴツつかずまろやかでいい。

また足回りもハードな走りに対応させたセッティングだ。なので路面からのショックの伝わり方などダイレクトにも感じられる。“R”がコンフォートにも思えるのに対し、GTIは明らかにスポーツカー的な味付け。もちろん標準の「ドライビングプロファイル機能」「DCC」などで、シャシー、ステアリング、エンジン等の特性を切り替えて、好みの走らせかたができるが、できれば積極的にダイナミック方向のモードを選んで走らせたい。そんな風に思わせられる、歴代GTIのなかでももっとも熱いモデルに感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  3. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  4. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  5. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る