三菱自動車の下請け7800社、不正影響拡大が懸念…帝国データバンク

自動車 ビジネス 企業動向
三菱自動車(イメージ)
三菱自動車(イメージ) 全 3 枚 拡大写真

帝国データバンクは、三菱自動車グループの下請企業実態調査結果をまとめた。

企業概要データベース「COSMOS2」の中から、三菱自動車グループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、社数・従業員数合計、都道府県別、業種別、年商規模別に調査・分析したもの。三菱自動車グループの下請企業実態に関する調査は、今回が初めて。

それによると三菱自動車グループの「一次下請先(仕入先)」は796社で、さらに一次下請先と取引を行う「二次下請先」が6981社となった。この結果、直接、間接に取引がある下請企業の合計は全国で7777社にのぼることが判明した。

これら一次下請先、二次下請先の総従業員数は41万1832人に達した。燃費の不正が明らかになっている軽自動車4車種の生産停止期間や、他の車種への影響の広がりなど、今後の三菱自動車グループの動向次第では、少なからず影響を受ける下請先が出てくる可能性もある。

一次、二次下請先の合計を都道府県別に見ると、名古屋製作所(岡崎市)がある「愛知県」が1409社でトップ。次いで「東京都」の1228社、「大阪府」の1009社が続いた。

このほか、生産拠点のある県を見ると、水島製作所(倉敷市)がある「岡山県」が509社、パワートレイン製作所(京都市)がある「京都府」が270社となっている。

業種別では、一次下請先は自動車部分品製造が45社で最も多い。金属プレス製品製造の27社、一般機械器具卸の25社、機械工具卸の24社、金型・同部品等製造の22社が続く。

二次下請先では、鉄鋼・同加工品卸が263社でトップ。以下、金型・同部品等製造の250社、金属プレス製品製造の235社などが上位に名を連ねた。

年商規模別に見ると、一次下請、二次下請ともに「1億~10億円未満」が最も多く、合計で4082社、全体の52.5%と半数以上を占めた。以下、「10億~50億円未満」が1894社、「1億円未満」が905社の順となった。比較的売上規模の大きい下請先でも、売上全体の多くを三菱自動車グループ関連に依存しているケースもあった。

帝国データバンクでは、「三菱自動車グループの下請企業は、主な生産拠点のある愛知県や岡山県などに集中しており、問題となっている『eKワゴン』などを製造している水島製作所がある岡山県の下請企業への影響は深刻。三菱自動車グループからの受注に依存している下請先も見受けられ、特別調査委員会による調査結果のほか、今後の同社グループの動向次第では、これらの下請企業への影響拡大が懸念される」としている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  3. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
  4. 【フィアット 600ハイブリッド 新型試乗】意外にもBEV版よりスムースで快適! 価格にも「親近感」…島崎七生人
  5. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
ランキングをもっと見る