神戸製鋼所は5月9日、自動車向けアルミ押出・加工品の製造・販売会社「Kobelco Aluminum Products&Extrusions Inc.」を米国ケンタッキー州ボーリンググリーン市に設立し、2016年夏より建設を開始すると発表した。
新会社は資本金2400万米ドル(約25億7500万円)、総投資額は4670万米ドル(約50億1100万円)。2017年後半の加工工程稼動開始後、2018年後半に溶解・押出工程の稼動を順次開始する予定で、自動車のバンパー材や骨格材などを製造・販売していく。
北米は世界第2位の自動車市場で、2025年に向けた燃費規制強化への対応から、大型車中心に車体の軽量化ニーズが加速。バンパー材や骨格材などで、アルミ押出材需要の大きな拡大が見込まれている。
神戸製鋼所は、1990年代に日系自動車メーカー向けにアルミバンパー材を納入して以来、20年以上にわたり日本市場で経験と実績を積み上げてきた。今回、米国に新拠点を設立したことで、自動車向けアルミ押出材の大きな需要拡大が見込まれる北米市場でも、日本同様、高品質の押出・加工品を現地供給することが可能となる。今後、積極的な軽量化提案を通じて、現地の信頼獲得とともに、日米両極でのアルミ押出・加工品の供給体制を強化していく。