【新聞ウォッチ】自動車各社の燃費データ調査、きょう“自主申告”、大山鳴動して三菱自以外「不正なし」?

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年5月18日付

●原油価格「上昇見通し」エネルギー白書、新興国の需要増で(読売・8面)

●マレーシアに新工場。トヨタ、18年にも稼働(読売・8面)

●偽装全容解明なるか、三菱自、きょう3度目の報告、大手7社不正なし、本紙取材(読売・8面)

●三菱自の燃費偽装、「税は」利用者困惑、追加負担生ぜず(朝日・7面)

●アイシン九州、8月再開、熊本地震工場修復にめど付く(毎日・6面)

●日産「排ガス不正は誤り」韓国では集団訴訟の動き(産経・1面)

●VW「ゴルフ」最大16万円下げ、排ガス不正から回復めざす (産経・10面)

●メキシコ日産社長に初の女性(産経・10面)

●三菱自・相川社長辞任へ、燃費不正で引責、益子会長が暫定兼務(日経・1面)

●三菱電機が月面探査機、19年度にも打ち上げ(日経・11面)

●タカタ製エアバッグのリコール、米で進まず事故リスクも(日経・12面)

●ガソリン5カ月ぶり高値圏、スポット(日経・21面)

ひとくちコメント

先月(4月20日)に三菱自動車の燃費データの不正発覚を受け、監督官庁の国土交通省から燃費不正の有無を調査・報告するように指示された国内の自動車メーカー各社が、きょう18日にその調査結果を”自主申告”するという。

そこで気になるのは、所有するマイカーが「シロ」か「クロ」の判定結果だが、きょうの読売や産経によると「三菱自を除く主要7社はいずれも、これまでのところ不正はない」と報告する方針と伝えている。

また、三菱自は別メニューで、軽自動車以外の不正の詳細や誰が不正に関与していたのかなどを国交省に報告するとみられている。

それにしても、4月20日に三菱自が燃費データの不正を公表した時点で、国交省は自動車各社に対しても、不正がないかの調査結果を「5月18日」まで期限を明確に区切ったのだろうか。1か月程度ならば、19日でも20日でも問題がなかったはずである。それを「18日まで」としたのには理由がありそうだ。

あす19日には、日本自動車工業会の定時総会が予定されており、新会長には西川廣人・日産自動車副会長が就任、新任の副会長にホンダの八郷隆弘社長も就く。三菱自の相川哲郎社長は副会長を退任する。

自動車業界を取り巻く燃費の不正疑惑が曖昧のままでは、西川新会長のお披露目に水を差しかねない。今のところ大山鳴動して、鼠一匹は三菱自という印象が濃い。

皮肉にもその三菱自にウルトラヒーローのように手を差しのべたのが、自工会の新会長に信頼を寄せる日産のゴーン社長である。偶然の一致にしては、国交省主導にしては実に段取りの良い筋書きである。

《福田俊之》

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