【ルマン24時間 2016】トヨタのLMP1-Hマシン開発を指揮する村田氏、一貴&可夢偉を高評価

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トヨタでWECを戦っている中嶋一貴と小林可夢偉。
トヨタでWECを戦っている中嶋一貴と小林可夢偉。 全 8 枚 拡大写真

ルマン24時間レースを含む世界耐久選手権(WEC)のLMP1-Hクラスで戦うトヨタGAZOOレーシング。マシン開発リーダーの村田久武氏は20日に実施されたルマンに向けてのメディア説明会の席上、自陣の日本人ドライバーである中嶋一貴と小林可夢偉の両名を高く評価した。

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今年も2台体制でWECの最高峰クラスを戦っているトヨタワークス。トヨタ悲願のルマン総合初優勝を目指して開発されたニューマシン「TS050」のカーナンバー5はA.デビッドソンとS.ブエミに中嶋一貴のトリオがドライブし、もう1台のカーナンバー6はS.サラザン、M.コンウェイ、そしてLMP1-Hの実戦参戦は今季が初めての小林可夢偉という編成でシーズンに臨んでいる。

中嶋一貴は既にトヨタワークスお馴染みの顔のひとり。ルマンでポールポジションを獲得した経験も有する主戦選手であり、そのスピードはもちろんのこと、精密機械のように正確なラップタイム継続能力は国内のスーパーフォーミュラ等を含めて定評あるところだ。

村田氏は一貴をこんな風に評する。「レースコンディションが厳しいような場合でも、一貴くんはそれを意に介さず淡々と走ってくれますね」。外見的には「冷静沈着」な一貴は、それを超越した次元の(いい意味での)図太ささえ持っているようだ。だからこそ、速くて安定的な走りが可能なのかもしれない。

一方の小林可夢偉は、昨年のテスト&リザーブドライバーを経て、今年からレースチームに加わった。村田氏は「可夢偉くんは奔放そうな外見をしていますが、レース後のブリーフィングでは我々エンジニアにすごく分かりやすい分析をしてくれるんです。外見と中のキャラクターは逆なんだなあ、と思いましたね」と、笑いも交えながら絶賛する。そして「彼らふたりは自分たちの今のマシン開発において、すごくいい戦力になってくれています」とも。

両者とも“トヨタ育ち”であり、F1レギュラードライバー経験もあり、今はスーパーフォーミュラで先陣争いをし合う仲であり、WECではともにトヨタワークスのために戦う一貴と可夢偉。しかし、乗り組むマシンが異なるため、今年トヨタがルマンで勝つとしても、ウイナーとなれるのはいずれか一方のみである。

過去にルマン24時間レースで総合優勝した日本人選手はわずかに2名。ひとりは日本のレジェンドドライバーで、一貴と可夢偉の恩師筋にもあたる関谷正徳さんだ。もうひとりは現役、近年はGT300で活躍中の荒聖治だが、関谷さんも荒も日本車での総合優勝ではなかった(関谷さんは95年にマクラーレンで、荒は04年にアウディで総合優勝。荒は日本チームでの優勝)。

日本車の総合優勝は過去に91年のマツダがあるのみ。今年は日本車(日本メーカー)の史上2度目の総合優勝がトヨタによって成し遂げられる可能性は充分あるはずだ。その時には一貴、可夢偉のどちらかが日本人選手3人目のルマン・ウイナーに輝くと同時に、初めて「日本車で日本人選手が総合優勝」の偉業を達成することになる。

今季WEC第3戦「第84回ルマン24時間レース」の決勝は、6月18~19日に実施される。

《遠藤俊幸》

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