【サウンドチューニング・マニュアル】クロスオーバー編 パート11…「カットオフ周波数」と「スロープ」を決める

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「クロスオーバー調整」画面の例。by レインボウ・DSP1.8 + WiFi Module
「クロスオーバー調整」画面の例。by レインボウ・DSP1.8 + WiFi Module 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオの楽しむべき1要素である「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。今月は、「DSPを用いて行うクロスオーバー調整」をご紹介している。先週は「スロープ」の意味について説明した。今週はそれを踏まえて、もう1歩先へと踏み込んでいく。

2ウェイスピーカーにおける「クロスオーバー調整」とは、トゥイーターとミッドウーファーそれぞれの担当範囲を決めていく作業である。ただし、「カットオフ周波数」を設定しても、スパッとそこで真っ2つに分割できるわけではなく、「カットオフ周波数」の先の音も、減衰しながらも出続けることとなる。そこに「クロスオーバー調整」の難しさがあるのだと、先週、説明させていただいた。

今週は、それを踏まえての具体的な調整方法の解説へと、話を戻したい。

さて、先月は、「クロスオーバー」を設定する“範囲”の決め方を解説してきた。次には、その範囲の中で、「カットオフ周波数」と「スロープ」を、どのように決めていけばいいのかを説明していこうと思う。

まず「カットオフ周波数」であるが、トゥイーターのそれと、ミッドウーファーのそれを、少々離して設定するのが基本形となる。「カットオフ周波数」付近の音は、トゥイーターからも、ミッドウーファーからも鳴らされることとなるので、重なる部分の音が厚くなり過ぎないようにするためだ。

しかし、離し過ぎると今度は、「カットオフ周波数」付近の音が薄くなる。そんなときは離し過ぎた「カットオフ周波数」を再び近づければいいのであるが、もう1つ、やり方がある。「スロープ」を緩やかなものにする、という手段もあるのだ。

このように、「クロスオーバー調整」の操作は、トゥイーターとミッドウーファーそれぞれの「カットオフ周波数」を近づけるか遠ざけるか、そして「スロープ」の傾き具合(減衰率)を急にするか緩めるか、この2項目を加味しながら進めていくこととなる。

前にも書いたように、目指すべきは「サウンドの一体感」だ。上記の2項目を操り、「カットオフ周波数」付近の音を滑らかに繋げることで、それを実現させるのだ。

今週はここまでとさせていただく。次週はさらにもう1歩踏み込んでいこうと思う。次回もお読みいただけたら幸いだ。

【サウンドチューニング・マニュアル】「クロスオーバー」編 Part.11 「DSPを用いて行うクロスオーバー調整 その5」

《太田祥三》

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