【ポルシェ 718ボクスター】環境性能と走る楽しさを両立

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ポルシェ 718ボクスター
ポルシェ 718ボクスター 全 8 枚 拡大写真

ポルシェ『718ボクスター』は、ポルシェジャパンはもとより、ポルシェ本社にとっても極めて重要な戦略的ニューモデルだという。

1993年1月のデトロイトオートショーで発表された初代ボクスターは、コンセプトカーであったにもかかわらず高い反響を呼び、1996年に販売が開始された。「1990年代前半、経営的に難しい局面を迎えていたポルシェ本社にとって、この初代ボクスターはまさに起死回生のニューモデルとなり、生産システムの全面的な刷新も合わせ、ポルシェの復活、成長の旗印となったモデルだ」とは、ポルシェジャパン代表取締役社長の七五三木敏幸氏の弁。

そして、ミッドシップレイアウト、操作性に優れた電動幌を装備しながらも、高剛性を保ったボディなど、「当時としてはほとんどライバルの存在しなかった初代ボクスターは、我々ポルシェジャパンの基礎を築くうえでも極めて重要なモデルだった」と振り返る。そのボクスターが、「着実な進化を遂げ、コードネーム981から982へとバトンが受け継がれた」。

欧州では2020年末までに、一部の例外を除いて二酸化炭素の排出量を1km走行あたり、95g以下にする規制が施行される見込みだ。「もちろんポルシェにおいても、この規制をクリアすべくモデルレンジの充実を図っており、既に日本でもおなじみとなっている、プラグインハイブリッドモデルはこの中核をなすモデルとなる」と七五三木氏。そしてこの718ボクスターも「まさにこのロードマップに則ったもので、こういった厳しい排出ガス規制を満たすモデルを遅れなく市場に届けることが我々に課せられた社会的責任だ」とコメント。

その一方、「A地点からB地点へ高い効率で移動することだけを追求するのではなく、クルマを運転する喜び、楽しみをポルシェユーザー全てに提供することが我々に課せられた大きな使命だと考えている」とこれらを両立することを強調した。

更に、「ポルシェにとって企業アイデンティティともいえる、モータースポーツへの参戦。そして、そこからもたらされる技術的フィードバックは非常に重要なものだ」と七五三木氏。間もなく開催されるルマン24時間レース(6月18日から19日)では2連覇をかけて『919ハイブリッド』が参戦。「モータースポーツの現場で培ったテクノロジーを市販車に生かすことは、ポルシェの変わりない開発の姿勢だ。718ボクスターもそれらのテクノロジーが脈々とこのクルマの中に息づいている」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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