【アウディ A4 試乗】“A4らしさ”あらためて実感する軽快さと上質感…島崎七生人

試乗記 輸入車
アウディA4 2.0 TFSI クワトロスポーツ
アウディA4 2.0 TFSI クワトロスポーツ 全 10 枚 拡大写真

『TT』や『R8』がアウディのアイコンであることは確か。だが『A4』は、ラインアップが膨大となった今も、前身の『80』の時代から同社の主力モデル…そんなことを試乗しながら再認識させられた。

並べて見ないと新旧の判別がムズカシイ外観は、全長と全幅が+15mm、全高がー10mmと、サイズもほぼ踏襲。だがTTと同じ“クラムシェルボンネット”を採用、ボンネットの見切り線とフロントフェンダーのキャラクターラインを1本に整理した。アウディにはディティールもフォルムもクリーンなほうがお似合いだから、この方向性はいいと思う。

インテリアでは、ついにA4にも採用された、12.3インチの液晶画面採用の“バーチャルコクピット”が目を惹く。オーソドックスな形状のシフトレバー、スタートボタン、ダイヤル式の空調スイッチなど、主要な操作系はわかりやすい。

後席はセンターコンソールはやや大きめ(高さで20cm以上あった)。だがシート座面は前端が高めで前後長さがたっぷりしており、しっかりと着座姿勢がとれ、かつ頭上空間にも余裕を残す。トランクはスクエアな形状で容量も十分で使いやすそうだ。

試乗車は「クワトロスポーツ」で、オプションの「Sラインパッケージ」を装着しタイヤは18インチだった。が、まず印象的だったのが想像以上に乗り味がなめらかでしっとりとしていた点。その度合いはFFモデル以上だった。もちろんコーナリングや高速走行時の安定性の高さも魅力だが、バッテリーをトランク床下に搭載するなどしあくまでA4の軽快さは感じさせつつ、快適性にかけて上級モデルに肩を並べる……そんな仕上がりなのがいい。

252ps/37.7kgmに性能が上げられた2リットルターボも十分な力強さとスムースさ。かつ高速走行時は7速で1500rpmほどで室内を快適に保つ。覗き込むとリヤトレイ内には吸音材が仕込んであり、こうした配慮で静かで上質なドライバビリティを実現しているという訳だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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