【アウディ Q7】軽量化と取り回し向上

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アウディ Q7
アウディ Q7 全 8 枚 拡大写真

2代目に進化したアウディ『Q7』は、直列4気筒2リットルTSFIと、V6 3リットルTSFIエンジンが搭載され日本に導入されている。

先代から引き続き搭載されるV6 3リットルTSFIエンジンは、「出力、トルク、そして平均燃費ともに先代よりも大幅に上回り、特に燃費は37%改善している」と述べるのは、アウディジャパンマーケティング本部部長の石田英明氏だ。具体的には272psから333psへ、トルクは400Nmから440Nm、0-100km/hは7.9秒から6.1秒へ短縮した。そして燃費はJC08モードで、8.6km/Lから11.7km/Lへ改善した。

一方、4気筒2リットルエンジンは、Q7として初の採用だ。「小さいエンジンと感じるかもしれないが、実際の出力とトルクは十分対応できるようなパフォーマンス(252ps、320Nm)だと思っている」と石田氏。

2リットル車投入について、「ダウンサイジングが進んできていることと、日本車からの乗り換えを狙った」とし、「7割ほどが2リットルエンジンになるだろうと予測していた」という。しかし、導入初期の状況では、「ほぼ5:5になった」。その理由は、「Q7からの乗り換えユーザーは同じ3リットルを購入する傾向が強く、一方でQ7に初めて乗るユーザーは2リットルで十分満足してもらえているからだ」と分析した。

また、今回のモデルチェンジで大きなポイントのひとつは軽量化だ。「先代3.0TSFIが2300kgであったのに対し、今回の2リットルが2000kg。3リットルが2080kgと3リットル同士で比較をしても220kg軽量化が図られた」とし、「サイズは競合の中で最大級だが、重量に関しては最軽量なクルマになっている」とコメント。

また、新型は取り回し向上のためにオールホイールステアリングがオプション設定された。これは後輪を最大5度の角度で切ることが出来るもので、低速時には逆方向へ、高速時には同方向へステアする。特に低速域での最小回転半径に寄与するもので、約40cm小さくなるという。Q7の最小回転半径は5.7mなので、実際にこの機能を低速域で使うと5.3mの最小回転半径になる。「これは同クラスで最も小さい回転半径であるとともに、現行『Q5』とほぼ同じ最小回転半径だ。従って、ボディサイズは大きいが軽量化、小回りもきくというのが新型Q7なのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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