トヨタの天才タマゴ、『エスティマ』がマイナーチェンジし、その発売から1か月が経った。「8000台ちかくを受注し、その8割が先代・先々代モデルのユーザー」(同社)という天才タマゴは、その独創的なつくりに共感した「次もエスティマ」というユーザーに受けている。
「エスティマの商品力をさらに強化するうえで、デザインを洗練させた。エスティマならではの先進感、面の美しさ、フォルムの美しさを考えて」(同社チーフエンジニア・水澗英紀氏)というこの“2016年アップデート版天才タマゴ”に、先代・先々代モデルを所有するユーザーが共感し選択したかたちだ。
6月30日の試乗会で、開発陣は「もともとエスティマを選んだ人たちは、このクルマのコンセプトやフォルムにシンパシーを感じている。だから天才タマゴの進化版を選ぶことが自然なのかも。でも、それは逆にいえば、他車や他メーカーからの新規ユーザー獲得が難しいという悩みもある」とこぼしていた。
この天才タマゴの進化は、どこまで続くか。「これが最後のマイナーチェンジ?」と聞くと、「うーん、どうでしょう。それはお客さん次第」と逃げられ、「あっでも、このクルマの未来のイメージは、YouTubeにアップされてますよ」と続けた。
エスティマの公式サイトには、「トヨタのUFO」なるページがあり、「新発見。エスティマを高速回転させてみたらUFOとまったく同じ形になりました」というメッセージと、実際に高速回転させてUFO化したエスティマの動画が掲載されている。6月30日の試乗会でスタッフは「外観はタマゴ型を保ちつつ、インテリアや走りなどは今後、宇宙船や未来の乗り物のように進化していければいい」と笑いながら教えてくれた。
こうしたイメージをなぞるように、同サイトにエスティマの「宇宙人専用カタログ」「未来人専用カタログ」もある。そこには、「宇宙の方の乗り物にも似た、曲線型のフォルムが人気です」「ご希望の方には、大気圏外までESTIMAをお届けします!」「未来に持ち帰って、個性的な一台へ」「特別価格 ¥40,000,000,000,000(税抜)」といったギャグが記されいてる。