実践! 低音増強プログラム…パート2「パワードサブウーファー編」

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ロックフォード・フォズゲート PS-8
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「サブウーファー」を導入していないというアナタに向けた、「低音増強プログラム」をご紹介しようと試みている。まず前回は、「サブウーファー」を導入すべきである理由と、メリットを考察した。今回からはいよいよ、導入に向けた具体的な解説に入っていく。

■その1「タイプと、チョイスのポイント解説」

最初に、もっともお手軽な「低音増強プログラム」である、「パワードサブウーファー」を導入する作戦について、解説していこうと思う。

「パワードサブウーファー」とは、前回の記事でも書いたとおり、“サブウーファーユニット”、“ボックス”、“パワーアンプ”が一体となったタイプである。なお、振動板がコーン型をした通常タイプのサブウーファーユニットを用いた“パワードサブウーファー”もあるが、ここでご説明するのはそのようなタイプではないモデル。“小型・薄型”を信条とする「パワードサブウーファー」について掘り下げていこうと思う。

さて、ひと口に“小型・薄型”とはいいつつも、形や大きさにはいくつかのパターンがある。まず、もっともスタンダードなのは、シート下に収めることが可能な大きさのものだ。それ以外では、薄型ではあるが幅があるもの(トランクに搭載して、その上に荷物を載せても大丈夫なタイプ)、ミニバンのウォークスルーに置けるタイプ、さらにはトランクのスペアタイヤスペースに置けるものもある。

これだけの種類がありながら、シート下に置けるタイプの人気は圧倒的だ。「パワードサブウーファー」がチョイスされる最大の理由は、“省スペースであること”だ。シート下に置けるタイプこそが、そのニーズに広く応えることが可能なのである。

なお、シート下に置けるタイプであるならば、トランクルーム等に設置せず、素直にシート下に設置することをお薦めしたい。そのほうが音質的に有利だからだ。このようなタイプの「パワードサブウーファー」は“小型・薄型”であるので、基本的には音圧を稼ぐこと得意としていない。なので、リスナーの近くに置いたほうが低音をより多く感じることができるのだ。

続いて、「パワードサブウーファー」選びにおけるチョイスのポイントを解説していこう。注目すべきはズバリ、“ボディの剛性”である。「パワードサブウーファー」を鳴らす上でもっとも避けたいのは、ボディ自体が振動して音を発してしまうこと。もともとの音源にはない音が鳴ってしまっては、良い音にならないのは自明の理だ。そのようなケースでは、パワーを上げ過ぎないようにするのがコツとはなるが、ボディの剛性が高ければ“箱鳴り”することを気にする必要はない。

その意味で言うと、ある程度価格が張るものをチョイスしたほうが失敗は少ないだろう。ショップの意見も聞きながら、造りのしっかりしたモデルを選ぼう。

■その2「取り付け方と、チューニングのポイント解説」

取り付けは、基本的にはプロショップにお任せするべきだ。DIYで付ける人もいるとは思うが、音楽信号の取り込み方と電源確保には特に、ある程度のノウハウが必要だ。メインユニットに“サブウーファー出力”が備わっているならば、メインユニットの裏側にアクセスできさえすれば配線もそれほど複雑ではないのだが、“サブウーファー出力”が備わっておらず、スピーカー出力を分岐させて配線しなくてはならない場合には、難易度がそれなりに上昇する。どこから分岐させるべきか、どう分岐させたらいいのか、それぞれについてそれなりの知識が必要となるのだ。

取り付け後のサウンド・チューニングについても、ショップの力を借りたほうが良い結果を得られやすい。カーオーディオの取り付けに慣れていなければ、プロショップのご利用を強くお薦めしたい。

なお、「パワードサブウーファー」に限らず、「サブウーファー」を上手に鳴らすためのキーポイントは、“前方定位”にある、と心得よう。シート下、もしくはトランクにある「サブウーファー」から発せられる音が、設置した場所から聴こえてくるのはNGだ。そうではなく、フロントスピーカーの音と渾然一体となり、低音も目の前から聴こえてくる状態を目指したい。その状態を“前方定位”している、と言う。そのように聴こえないと、「サブウーファー」を導入した楽しさが、半減してしまうのだ。

さて、「パワードサブウーファー」についての解説はここまでとさせていただく。次週も、水曜と金曜の2回にわたって、この続編をお届けする。次回もお読みいただけたらけたら幸いだ。

【サブウーファーのススメ!】低音がキマれば全体がキマる! 実践! 低音増強プログラム Part.2 「パワードサブウーファー編」

《太田祥三》

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