米国で、自動運転中に起きたとされる死亡事故が問題になっているテスラモーターズ。同社に対して、米国の有力消費者誌が、自動運転機能を一時的に停止するよう求めている。
これは7月14日、『コンシューマーリポート』誌が明らかにしたもの。「テスラモーターズに対して、システムの安全性が向上するまで、ステアリングホイールから手を離しての自動運転機能(テスラはオートパイロットと呼ぶ)の停止を求める」と発表している。
テスラ車のドライバーが、自動運転中に起こしたとされる事故は5月7日、米国フロリダ州で発生。テスラモーターズのEV、『モデルS』の顧客が自動運転モードで走行中、大型トレーラーに衝突する事故を起こし、ドライバーが死亡した。
この事故は、自動運転モードで走行中、大型トレーラーがモデルSの前方を横切る形で起きた。テスラによると、太陽光が強かったために、ドライバーも自動運転機能も白い色のトレーラーを認識できず、ブレーキが作動しないまま、トレーラーの下に潜り込む形で衝突した。
この事故については、日本の国土交通省が7月6日、「テスラのオートパイロット機能を含め、現在実用化されている自動運転機能は、運転者が責任を持って安全運転を行うことを前提とした運転支援技術。運転者に代わって車が責任を持って安全運転を行う、完全な自動運転ではない」と、ユーザーに注意を喚起する声明を発表している。
『コンシューマーリポート』誌も、国土交通省と同様の考え方。同誌は、「オートパイロットという呼称は、ユーザーに、『モデルS』がドライバーに代わって運転してくれる完全自動運転との誤解を与えている」とし、オートパイロットの呼称変更も求めている。