VW女子会、女性目線で鋭く評価…Our Volkswagen

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VWオーナーによる女子会参加者
VWオーナーによる女子会参加者 全 13 枚 拡大写真

7月30日、フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)は、オーナーとの距離を縮めよりよい製品・サービス開発につなげるため「Our Volkswagen」を開催した。このイベントは開催2回目となるが、今回は女性オーナーのみ5名を集め、女性の声をもっと吸い上げよう企画された。

【画像全13枚】

5名の参加者は80名以上の申し込みの中から抽選で選ばれた。それぞれの愛車は、ポロGTI、シャラン、ゴルフ7、ゴルフハイライン、ゴルフ4だそうだ。年齢は20代~50代まで。

第1回のOur Volkswagenは男女の区別はなく参加者を募集したが、7名のうち女性は1名だけだったという。そのとき「もっと女性の声を聴くため女子だけのイベントはないのか」という意見をもらい、第2回の開催を急きょ女性限定の「女子会」方式に変更したという。

イベントは午前中の試乗ドライブと午後のディスカッションの2部構成で行われた。午後のディスカッションは3時間以上にもおよび、後半ほど活発が意見や発言が増えるなど盛り上がっていた。途中に「おやつタイム」をはさむなど女子会らしさを演出しつつも、メーカーとしては厳しい意見もだされ、多くのヒントが得られた議論となった。

ディスカッション最初のテーマは「フォルクスワーゲンらしさとは」と設定された。このテーマを掘り下げるため、まず参加者にフォルクスワーゲンの好きな点、嫌いな点(改善点)を付箋に書いてもらい、会議用のボードに張り付ける(いわゆる付箋会議)方式で始まった。

好きな点の意見として「質実剛健」「和服にも合う」「安全性」「古臭くならないデザイン」「ドアの音」「オートホールドが便利」「花柄のフロアマットがかわいい」などが上がった。逆に「ディーラーに入りづらい」「英文の説明書が入手できなかった」(家族に外国人がいる)「説明書がわかりにくい」「不具合に悩まされた」「要点だけまとめた薄い説明書があるとよい」などが改善点・不満な箇所として挙がった。

愛車にニックネームをつけるとしたら、といった話題で参加者どうしも打ち解けて、自然に意見がでるようになったところで、前半テーマの「フォルクスワーゲンらしさを一言でいうと」という質問が出された。「気取らずに乗れる車」「未来を考えさせて、教えてくれる」「控えめなのにリライアブル」「一味ちがう大衆車」「いいやつ。ドラえもんかも」とさまざまだ。

ここで昼食をはさんで後半のディスカッションに進んだ。後半のテーマは「もっと多くの人にフォルクスワーゲンを好きになってもらうには」だ。最初は「女性オーナーとして、もっとこうだったらいいのに」という議論だ。「狼マスコット(ウォルフィ)をもっと使ってほしい」「CM等に若い女性を使ってほしい」「ディーラーに入りやすく」「赤いドライバーズシートがほしい」「買い物のときゲートが自動開閉するとうれしい」「エアコンの吹き出し口」「車幅はもう少し狭くてよい」「担当者の説明がわからない」「オプション装着車の展示がほしい」「ゴルフなのにゴルフバックが入らない」「セールスの人を選べたらいいのに」といった意見がだされた。

不満点でもあったが、ディーラーに入りにくい、説明書(説明)がわかりにくい、といった意見は複数の参加者からだされていた。内装の色や自動開閉ゲート、エアコンの吹き出し口に関する意見は、設計や装備がまだ男性視点で行われていることを指摘している。試乗したパサートの白い内装がよかったという参加者もいた。

オプション装着車は、やはり現物をみてどうなっているのか、使いやすいかを実際に確認したいためだ。男性の場合、ギミックや機能性能などを見がちなので、写真と諸元表で決めてしまうが、女性は自分で使ってみないと納得しないのかもしれない。

説明書、説明がわからないというのも、つい男性目線で説明しているからだろう。ある参加者は、セールスマンの「いま契約してくれるならこの値段まで下げましょう」という言葉が買わないと帰さないというプレッシャーに感じたことがあるという。男性顧客の場合、この言葉に脅迫的な意味合いはなく、家電量販店でも展開されるセールスマンの手法のひとつであると知っている。取引上の駆け引きとして処理できるが、女性の場合、同じ効果があるとは限らない。

最後は、これまでの議論を踏まえ、自分が大切にするフォルクスワーゲンらしさと、もっとこうだったらいいのに、という意見をもとに、「フォルクスワーゲンにどんなことをしてほしいか」をまとめてもらった。「地方では車は必需品、働く女子にもっと知ってもらってファンを増やしてほしい」「BMWのように全車種がそろっている場所をつくってほしい」「アウトシュタットツアーを企画してほしい」「世代的に燃費性能よりライフスタイルに合った車選びをしたい(そういった車をもっと提案してほしい)」「女性、子ども、ペットに目を向けたイベントがあれば参加したい」「各種イベント開催と色々な車の試乗機会を増やしてほしい」と、ピンポイントな要望からマーケット戦略に及ぶものまで多くの意見がだされた。

イベント終了後、VGJの担当者は「説明書の改善などここでいただいた意見のいくつかはさっそく対応したいと思います」と述べ、オーナー、メーカーともに収穫の大きいイベントとなったようだ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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