【ホンダ アコードハイブリッド 試乗】走りはいいのに、本当にもったいない…岩貞るみこ

試乗記 国産車
ホンダ アコードハイブリッド
ホンダ アコードハイブリッド 全 9 枚 拡大写真

ハイブリッドに求めるものは、加速か燃費か。『アコード』の場合、その両方が手に入ると思う。アクセルを踏んだときの反応のよさ。瞬発力のあるトルクで、するっすると加速していく。しかも静かに。

遮音機能ガラスと、音を消すアクティブサウンドコントロールによって、車内は落ち着いた静けさがあり、大人の空間が保たれる。燃費は、カタログ数値は30.0km/リットルというものの、高速道路を中心に走って、実測18.6km/リットル。途中の渋滞や、三人乗車、そのときの流れなども考慮しなければいけないものの、このサイズでこの数字なら十分だと思う。直進安定性もよく、高速道路では気持ちよく、多少、後ろ足が硬く、凹凸で突き上げ感がするものの、そのほかは十分な乗り心地である。

と、走りは褒めたところで、インテリアについて。『クラリティ』のときも感じたのだが、ホンダのインテリアデザインは、少し、考えたほうがいい。どこを目指しているのかわからないコンセプト。時計を表示するには、間抜けなほどに大きなディスプレイ(時計以外にも表示できるけれど、見ていても飽きるので結局、時計表示にしちゃう)。

しかも、このディスプレイは、前モデルとカーナビの位置を入れ替えるという混乱ぶりで、迷っているなら全面的に作り直せばいいのに。安全支援技術は積極的に取り入れているものの、新たに採用された信号情報活用運転支援システムは、はっきり言って、いまの段階では運転のなにを支援しているのかさっぱりわからない。インパネを凝視させるだけで、逆に周囲確認がおろそかになるのじゃないかと思うくらいだ。

さらに、カーナビも相変わらず誘導の仕方がひどく、近年まれにみる使いにくさである。活かしてこその技術。高度な技術も独りよがりでは使い物にならないだけだ。走りはいいのに、本当にもったいないと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  2. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  3. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  4. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  5. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  6. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  7. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  8. ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
  9. レンジローバー、2025年モデルの受注開始…ディーゼルモデルがパワーアップ
  10. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
ランキングをもっと見る