重機・建機をIoT化するCAT Connectとは?…キャタピラージャパン

自動車 テクノロジー ネット
キャタピラー アジア太平洋地域 マーケティング・販売担当 フィル・ポロック氏
キャタピラー アジア太平洋地域 マーケティング・販売担当 フィル・ポロック氏 全 9 枚 拡大写真

17日、キャタピラージャパンは、重機・建機のICT×クラウドソリューションである「CAT Connect」のプレス向け説明会を開催した。CAT Connectは、重機の施工(グレード)や地固め(コンパクション)などの作業を自動化し、重機管理および工事の生産性管理、安全管理を実現するキャタピラーの技術。

CAT Connectは、国内でもすでに市場投入されており、新技術の発表ではない。説明会開催の理由について、キャタピラー アジア太平洋地域 マーケティング・販売担当 フィル・ポロック氏は「キャタピラーの日本市場へのコミットメントのひとつである『CAT Ladies』ゴルフトーナメントの協賛20周年を記念して、あらためて日本市場にCAT Connectを周知したい」と話す。

技術的な詳細については、キャタピラージャパン 代表取締役兼代表執行役員 ハリー・コプラック氏、同 コンストラクション デジタル&テクノロジ ICT担当部長 松村秀雄氏が担当した。

CAT Connectを構成するテクノロジは、リンク、施工、締固め、計量、検知、リモートコントロールの6つだ。施工・締固め・計量・検知・リモートコントロールは重機・建機に実際に付加される機能で、無線技術、GPS、スキャナーなどセンサー技術等によって自動化、自動化支援が行われる。なお、検知はカメラ、3Dスキャナー、RFID等による作業環境の認識と安全対策機能だ。そして、これらの制御に必要なデータや重機などから集められたデータはリンク機能によって、重機の稼働状況やメンテナンス情報の可視化、加えて工事状況や進捗の可視化を実現し、機材・工事の統合的な管理を支援する。

類似の機能やサービスは、大手ゼネコンや重機メーカーも実現しているが、CAT Connectの優位性は「対応する機種は油圧ショベル、ブルドーザ、モータグレーダ、振動ローラなど多岐にわたり、ほとんどの工事・業務に対応する」(コプラック氏)にあるという。加えて「施工や締固めについては、3Dデータおよび処理に対応し、ほとんどの作業が自動化され、オペレータは丁張りや施工しながらの計測、確認が不要となる。測量から施工データまで3D対応(GPSデータ)となるため、国交省が進めるi-Construction要件を満たす」(松村氏)と、公共事業等での加点ポイントを示唆した。

各社バラバラだった車両管理ためのテレマティクス情報のフォーマットが、ISOによってAEM/AEMPという規格をベースに標準化されることを受け、キャタピラーでは、今後は他社の重機やトラックの運行管理情報も統合管理する「Mixed Fleet」を推進していくとした。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. いすゞ『ギガ』など大型・中型トラック1万6780台をリコール…シートサスペンション不具合
  2. 「クラシックmini」がレストモッドで蘇る! 限定生産で約1490万円から
  3. ケーニグセグ、1625馬力の新型ハイパーカー『サダイアズ・スピア』発表
  4. 「存在感ハンパない」DSの新型フラッグシップ『N°8』が「唯一無二な印象」など話題に
  5. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る