【SUPER GT 第6戦】GT500決勝…レクサス逆襲の1-2、立川祐路&石浦宏明が鈴鹿1000kmを制覇

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鈴鹿1000kmのGT500ウイナー、#38 RC F。
鈴鹿1000kmのGT500ウイナー、#38 RC F。 全 16 枚 拡大写真

SUPER GT第6戦「鈴鹿1000km」は28日、三重県・鈴鹿サーキットで決勝レースを行ない、GT500クラスは立川祐路&石浦宏明のレクサスRC Fが優勝。レクサス勢は今季初勝利を1-2フィニッシュで飾った。

雨の懸念がつきまとい続ける一日となった決勝日の鈴鹿。午後12時30分開始の173周レースは、スタート直前のタイヤ選択を含め、レース中にも気まぐれな雨に何度か影響を受ける展開となったが、結果的にGT500クラスに関してはレインタイヤの出番となることはなかった模様だ。

スタート前の温度条件は気温28度、路温29度と、この時季にしては低め。最低5回のドライバー交代を伴うピットストップが原則的に義務付けられたレースは、ほぼドライというコンディション下で進み、セーフティカー先導ランとなるアクシデント等もありつつ、終了時刻ギリギリに173周(レースタイム自体は5時間45分あまり)をきっちりクリアして終了するが、やはり1000kmバトルはサバイバル戦だった。

トップ同一周回で完走したのは上位5台のみ。そのなかでトップチェッカーを受けたのは、予選8位からレース序盤のうちに見事な挽回を見せた#38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明/ブリヂストン=BS)だった。レース中盤以降は主導権を握る展開にもちこみ、同じレクサス勢の#36 au TOM'S RC F(伊藤大輔&N.キャシディ/BS)との首位攻防を制して今季初優勝を飾った。

#38 立川祐路のコメント
「こんなに疲れた1000kmは初めてですね。最初から最後まで全開で走り続けて、1周1周をものすごく頑張った甲斐がありました。去年から石浦という最強のパートナーを得たんですが、なぜか勝てそうで勝てない状況が続いていました。今回勝てて良かったです」

#38 石浦宏明のコメント
「セルモで走らせてもらうようになって、スーパーフォーミュラでは(立川監督のもとで)去年チャンピオンを獲らせてもらいましたけど、SUPER GTで立川さんと組んで勝てていないというのは自分のなかでもプレッシャーでした。やっとその日が来て嬉しいです」

予選8位に終わった前日、石浦によれば「立川さんはすごく悔しそうで、『明日は絶対挽回する』と予選直後から言っていました」。その悔しさをバネにコンビ初優勝を飾った立川&石浦は、長距離ボーナスを含む25点を獲得し、ドライバーズランクでも2位に浮上。立川は「前半戦は思ったような結果を残せず苦しみましたが、今回勝ったことでいきなりここ(ランク2位)まで来れましたし、残りのレース、タイは去年も良かったですし、もてぎもわるくないはずです。チャンスはあると思います」と、逆転での自身3年ぶりの王座獲得に意欲を燃やす。

決勝2位は#36 RC F。レクサス勢は今季初勝利を1-2で飾り、日産勢の開幕からの無敗連勝を止めた。4位に#6 WAKO'S 4CR RC F(大嶋和也&A.カルダレッリ/BS)、5位に#19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛&国本雄資/ヨコハマ=YH)が入り、レクサスは今回トップ5のうち4台を占めている。

日産勢では#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲&高星明誠/ミシュラン=MI)が3位に入り、レクサスの表彰台独占を阻止するかたちに。高星はGT500デビュー戦で表彰台をゲットした。一方、ポイントリーダーで100kgハンデの#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/MI)は、最終周ストップで目前の4位こそ失いはしたが、それでも1周遅れ扱いの6位。#38 RC Fに対して11点リードで、依然ドライバーズランク首位を維持している。クインタレッリに「王座3連覇が見えた?」と訊くと「今日4位だったらかなり見えていたね。でも6位だったから、ちょっと、まだだね」と、手応えあり、のような笑顔で話していた。

予選で#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤英紀&O.ターベイ/BS)がポールを奪い、決勝でも躍進が期待されたホンダ勢は、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)の7位が決勝最高位だった。#15 NSXはマシントラブルらしき状況で80周リタイア。

SUPER GTシリーズの次戦は10月8~9日の第7戦タイ。そしてそのあとは11月11~13日の最終2連戦ツインリンクもてぎ大会で今季フィナーレとなる(もてぎ大会は、地震の影響で中止された九州大会=第3戦代替戦と第8戦の2レースを実施)。タイトル争いのクライマックスシーンがどのような流れになっていくのか、引き続き注目されるところだ。

《遠藤俊幸》

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