日立オートモティブと茨城大学、自動運転技術で共同研究…人文学部とも連携

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日立オートモーティブシステムズ(HAS)と茨城大学は31日、自動運転技術の基礎研究を応用技術化する取り組みについて詳細の記者説明会を開催した。両者は8月8日にこのプロジェクトに関する包括契約を締結している。

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HAS、茨城大学ともに、これまで個別の産学共同研究を進めていた。日立は神奈川工科大学工科大学、慶応義塾大学、九州大学らと自動運転に関する共同研究の実績がある。茨城大学もスバルと情報セキュリティに関してECUや自動運転技術に関連して情報セキュリティ分野での契約をしている。今回の包括契約で、HASは研究開発を加速し、茨城大学はインターンシップや社会人博士課程等の交流を深め、グローバル人材を育てたいとした。

とくにHASが期待するのは、研究室や教授単位の共同研究ではなく学内全域を含む提携によって、社会科学科、都市システム工学科といった分野との共同研究がしやすくなることだ。自動運転技術については、純粋な技術的な問題に加え、ドライバーの受容度、社会的認知、法律を含めた制度整備も欠かせない。

HASは日立の電装品開発部門が前身であり、トキコ、日立ユニシアオートモーティブなどを買収し、クラリオンを子会社に従えるなどパワートレインからコネクテッドサービスまでカバーするサプライヤーだ。自動運転技術においても、車のほとんどの制御機器やサービスを統合化したコンポーネントやシステムとして提供できる。基礎研究を製品にまで展開するスピードをあげるためには、技術的な側面だけでは進まないとの判断から、社会科学の見地からの研究開発にも目を向けた形だ。

茨城大学は、両者の共同研究を進めるため、7月に次世代モビリティ教育研究センターを発足し、開発研究棟の建設も予定している。研究テーマについては昨年の段階で8つのテーマをHASに提案しており、まずはミリ波レーダーと画像認識に関する共同研究が具体的にスタートする(茨城大学 工学部教授 梅比良正弘氏)。

HASは、すでに共同研究のための予算も確保し、インターンシップの学生・研究者には同社の海外拠点での研修、受け入れも予定している。また自動走行実験については、茨城県とも連携して公道での試験での協力を仰ぎ、補助金活用も視野にいれ地方創生にも貢献したい(HAS 常務執行役員 CTO 技術開発本部長 川端敦氏)とした。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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