【ハーレー ロードキング 試乗】足まわりの強化でワインディングも軽快…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
ミルウォーキーエイト107搭載の2017年式ロードキング
ミルウォーキーエイト107搭載の2017年式ロードキング 全 29 枚 拡大写真

『ロードキング』をはじめとするハーレー・ツーリングファミリーのエンジンが一新された。排気量を1689ccから1745ccに上げ、吸排気バルブを1気筒あたり2つから4バルブに増やしたV型2気筒『Milwaukee Eight(ミルウォーキーエイト)107』にだ。

【画像全29枚】

アメリカ・ワシントン州でミルウォーキーエイト搭載車に400マイル(およそ640km)ほど乗り込んだが、ロードキングはもっともシンプルで軽い車体とあって、ピークトルクを10%向上させたパワフルな心臓部の鼓動をよりダイレクトに感じることができた。

スロットルレスポンスが鋭いのは、吸気系の見直しも大きく関わっている。エアクリーナーケースを新設計したほか、スロットルボディも50mmから55mmへと拡大。デュアルスプレーインジェクターの噴霧角度を最適化し、ツインスパークで燃焼効率を高めていることも忘れてはならない。

Vバンク角45度のシリンダーには美しい冷却フィンが刻まれており、空冷エンジンであることには変わりはないが、ミルウォーキーエイト107ではもっとも熱を持つ2本の排気バルブの間にオイルラインが設けられ、部分的な油冷機構を導入している。オイルを部分的に噴射するような装置はないものの、油冷式とも言える構造になった。

よりパワーアップしたエンジンだが、回転数自体は増えることなく、低回転での余裕あるクルージングが可能となっている。トルクバンドがワイドで、トップギヤ6速での守備範囲が広いから、70mphで流れるハイウェイでも変速不要のオートマチック感覚でゆったり走れた。ロングトレーラーを追い抜くときも、アクセルを開けた分だけしっかり加速してくれるから、いとも簡単にダッシュしパスできるのだ。

前後連動式ABSブレーキやオートクルーズコントロールのおかげもあって、よりイージーライドができ、さらにコンフォート性にも磨きをかけた。前後サスペンションを新たにし、特にフロントにはSHOWAの『Dual Bending Valve Front Fork(デュアルベンディングバルブフォーク)』が採用され、初期荷重では滑らかに、奥ではしっかり踏ん張りの効く足まわりとなっている。

ノスタルジックな外観と、味わい深いエンジンフィーリングはそのままに、ライディングの質を高めることに成功したのだ。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★
オススメ度:★★★★
青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のバイクカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説。現在、多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『テラノ』復活、PHEVの本格SUV誕生へ!…次期パジェロと兄弟車か?
  2. スバル、熊本地震支援で義援金500万円と『フォレスター』貸与
  3. 世界最速のオープン、ブガッティ『W16ミストラル』が生産終了…99台の最終章を飾る特別モデルが完成
  4. 「マツダさん、みんな待ってるよ」次世代ロータリースポーツの登場にファン期待、SNSでは議論飛び交う
  5. 「これ市販車なんだよな…」トヨタの新型スーパーカー『GR GT』に再び脚光! 欧州公開で日本のファンも「乗ってみたい」と注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. 2107馬力のハイパーEV、リマック『ネヴェーラR』に「ファウンダーズエディション」…特別な顧客向けの10台は発表前に完売
  3. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
  4. 機械式駐車場の最適化コンサル、マンション管理組合向けに新サービス開始…さくら事務所
  5. 大和ハウスベンチャーズ、自動運転幹線輸送のT2に出資…レベル4実現へ
ランキングをもっと見る