【ルノー カングー EDC 試乗】新パワートレインで一変した走り…松下宏

試乗記 輸入車
ルノー カングー ゼン EDC
ルノー カングー ゼン EDC 全 18 枚 拡大写真

デザインや室内空間が人気で好調な売れ行きを続ける『カングー』に、新しいパワートレインが搭載された。1.2リットルの直噴ターボ仕様エンジンと6速デュアルクラッチ(EDC)の組み合わせがそれ。最近の時代環境にマッチした最新のパワートレインである。

【画像全18枚】

これまでは4気筒1.6リットルエンジンと4速ATというひと世代前のパワートレインで、なまくらな感じの走りだったから、新パワートレインはカングーの走りを一変させるものになった。

動力性能は84kW/190Nmで絶対的には大したものではないが、従来の1.6リットルに比べるとトルクの向上幅が大きい。低速域のトルクが増大したことで、走り出しから力強い感覚が得られるほか、6速のEDCによってスムーズに変速しながら快調に加速していく。走りの質感は格段に向上した。

フランスでは基本がライトバンであるカングーだが、日本ではポップなデザインや広い室内空間などが魅力となって、個性や使い勝手を求めるユーザーに売れている。そうしたユーザーの多くは、走りにこだわらないため、従来のパワートレインでも特に不満の声は聞かれなかったそうだ。

でも新パワートレインのカングーに試乗すればだれもがその良さを認めると思う。快い走りのフィールが得られることを考えたら、絶対に新パワートレインがお勧めである。

現在もまだ在庫車に限って継続販売している1.6リットル車は価格が安いので、それを理由に選ぶ人もいるようだが、いずれは新パワートレインに集約されていくはずだ。できれば、アイドリングストップ機構を早期に設定してほしいところである。

外観デザインに魅力を感じて選ぶ人が多いカングーながら、内装のデザインはいかにも商用車的で、ごくあっさりしたものだ。乗用車として選ぶ日本のユーザーのために、もう少し質感を上げることはできないものか。

また先進緊急ブレーキなどの運転支援装備はまだ採用されていない。これも早期に設定を望みたいところである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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