全日空“用紙”発行で、定員オーバー再発防止

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航空機(イメージ)
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25日、ANA(全日本空輸)は、9月30日に福岡空港で発生した搭乗手続きミスによる定員オーバーについて、再発防止策を盛り込んだ報告書を国土交通省航空局に提出した。

保安検査場と搭乗ゲートのそれぞれで用紙を発行して乗客に手渡し、手続きを確実に行ったことを、わかりやすくする。

ANAは搭乗券購入で“チケットレス”を特徴とする「スキップサービス」を進めている。スマートフォンなどの端末に二次元コードを表示することで搭乗券不要のチケットレス化を可能にし、乗客サービス向上を目指した。これからは空港まではチケットレス、空港からは用紙で確認が定型化しそうだ。

保安検査場では、保安員が搭乗手続き完了の確認と保安検査の2つの確認を行っている。12月1日からは確認時に、搭乗手続き済みを証明する「用紙」が必ず発行されるようにシステムを改修。検査員がその用紙を確認してから保安検査に移ることになった。これまではスキップサービスの利用者には、こうした用紙が発行されなかったため、搭乗手続き済みであると検査員が誤解を招く原因を作っていた。

同社は、保安検査場に乗客が検査前に待機できるスペース新たに作り、これまでほぼ同時だった搭乗手続き完了の確認と金属探知機の通過が確実に行えるように、レイアウトを変更。二次元バーコードを読み込む端末にカバーをつけて、検査員が別の乗客の応対で目の届かない時は読み取りができないように機器改修も行った。

また、搭乗ゲートでも同日から新たに「搭乗案内用紙」を発行し、乗客1人に1枚を手渡すことになった。用紙は保安検査場での手続きが正常に完了していないと発行されない仕組みで、地上係員、乗客共に勘違いなどがなかったかを確認することができる。

9月30日の定員オーバーでは親子2人の予約で2人が同じ二次元バーコードを使い、そのことを保安員と地上係員ともに、端末のバーコード読み取りミスと判断。1人の席で2人の搭乗手続きを完了させてしまった。また、搭乗カウンターでは使われなかった空席をキャンセル待ちの乗客に案内し、定員オーバーとなってしまった。

さらに、11月1日から乗客が完全に着席した後に、滑走路まで機体を押し出すプッシュバックを行うように手順を切り替える。

《中島みなみ》

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