東京メトロ異常時訓練、見学席に大手民鉄…神奈川県の相模鉄道も

鉄道 企業動向
東京メトロ 異常時総合想定訓練(10月27日、新木場検車区内 総合研修訓練センター)
東京メトロ 異常時総合想定訓練(10月27日、新木場検車区内 総合研修訓練センター) 全 16 枚 拡大写真
「人形町~茅場町駅間走行中の列車(03系)が地震により脱線・架線損傷」という想定で10月27日に実施された東京メトロ「異常時総合想定訓練」。その見学席座席表は、メトロと相互直通運転を実施する大手民鉄の名が並ぶなか、相直相手ではない「相模鉄道」の文字もあった。

事故は、メトロ日比谷線の中目黒方面電車(A線、A1320S列車)が、人形町を出て、500メートルほど走ったところで地震が発生したという設定。地震で2両目が脱線し、負傷者は車外脱出者3人(足骨折重傷者1人+足打撲軽傷者2人)、車内負傷者4人(重傷者1人+軽傷者2人+車いす利用者1人)で、足を骨折した重傷者は自立歩行が困難、心肺停止状態の乗客もいるという想定だ。

こうしたシチュエーションで、列車防護、旅客救護、駅や消防・警察などの応援、避難誘導、負傷者搬送、碍子交換などを見学する相鉄にはどんな狙いがあるか。

本線(24.6km)といずみ野線(11.3km)を抱える相鉄は、西谷駅から分岐し、JR東海道線(貨物線)へと合流する相鉄・JR直通線の工事をすすめている。新たな線路を設置中の西谷駅~JR東海道貨物線横浜羽沢駅付近(約2.7km)間は、そのほとんどが地下区間で、営業主体は相模鉄道ということもあり、地下で起きる脱線事故を想定したメトロ訓練も注目していた。

さらに、その新規連絡線を介し、東急東横線ともつながる相鉄・東急直通線が完成すると、その北側にあるメトロ副都心線やメトロ南北線、都営三田線の線路ともつながる。

「今回の訓練には、9社の見学があった」というメトロ異常時総合想定訓練。相互乗り入れが多重化すると、異常発生から復旧まで、相直相手との情報共有や連携の深度化なども問われる。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  4. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  5. メルセデスベンツ、3年間で40車種以上投入へ…次期『Cクラス』は2026年春生産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る