防衛省は8日、10月下旬に陸上自衛隊・木更津駐屯地(千葉県木更津市)で実施した「MV-22オスプレイ」を使用した騒音測定データを公表した。離着陸に使用する場周経路を使用する場合、騒音レベルは既存の大型ヘリコプターと大差ない数値となった。
今回の騒音測定は、オスプレイの整備拠点が設置される木更津市の要請を受け、防衛省と防衛装備庁が共同で実施した。アメリカ海兵隊に依頼してオスプレイを実際に飛ばし、木更津駐屯地に所属する大型ヘリコプター「CH-47JAチヌーク」との騒音比較を行っている。
離着陸時の騒音は、ヘリモード(エンジン角度は垂直)を使用した滑走路周辺部でオスプレイが最大75dB、チヌークが同77dBだった。場周経路では滑走路から2.0km離れた地点でオスプレイが62-64dB、チヌークが61-64dB。2.4km離れた地点でオスプレイが63-69dB、チヌークが71-78dBだった。
「場周経路飛行時は様々な生活音に溶け込み、両機とも同じような騒音レベルとなり、両機の区別ができない状態だった」とされているが、数値的にもそれを示す結果となっている。
また、エンジンテストを模した滑走路上でのホバリングは滑走路周辺部で測定し、オスプレイが地上高9mで85-80db、地上高45mで86-93db。チヌークがそれぞれ72-77dB、81-84dBとなり、「ホバリングではオスプレイの方が騒音レベルが高い」という結果だった。