【日産 セレナ 新型】すべてのシートに座る“家族”を大切に

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日産 セレナ
日産 セレナ 全 8 枚 拡大写真

日産『セレナ』新型は、ターゲットユーザーの乗員構成が先代と比較し変わりつつあることから、どのシートに座る家族にも不満を持たせないよう気配りがなされている。

「先代のターゲットユーザーは、自分の家族と子供という乗員構成であったのに対し、新型ではおじいちゃんおばあちゃん、もしくは、妹夫婦の子供など、これまでの乗員構成にプラスアルファの部分が増え、家族や乗員に対するくくりが変わってきている」とは、日産自動車グローバルデザイン本部プロダクトデザイン部プログラム・デザイン・ダイレクターの入江慎一郎さんの弁。更に、「お母さんの間でもカープールが増えていることを踏まえ、クルマに乗る家族一人一人にあったクルマ作りをしようと考えた」という。

そして、「この1台あればすべてが網羅できるように、特にインテリアはデザインしよう。3列目もプラスアルファにはしない。1列目のお父さんもこれまでは家族を優先させて、ちょっと我慢してというのが今までのミニバンだったが、そうではなく、全員がきちんとそれぞれ幸せを感じてもらえるクルマにチャレンジしようと考えた」と話す。また、「セレナは3代目、4代目とミニバンとしての地位を確立してきたので、そこから抜け出すためにはある程度のチャレンジ、ジャンプアップをしたいという思いがあった」と述べる。

その一方で、全体のシルエットはキープし、パッケージはほとんど変わっていない。「そこはセレナらしさだ」と入江さん。具体的には、「ミニバンとして、邪道なことはせずに王道をまっしぐらに行こうと。ど真ん中を狙って、しかも、そのコース幅を広げている」と説明。

入江さんは、「歴代セレナのクルマ作りのセンターをしっかり押さえながら、そこに新しい価値を付け加えていくことが大事だ」とし、そのセンターとは、「セレナの一番大事な部分は、広さと使いやすさだ。従ってパッケージングは変えられないのだ」。このパッケージングは突き詰めたものなので、「あえてそこをいじるということはせずに、更にそれぞれの乗る人にフォーカスして、それぞれが満足することは何かを考えて作っている」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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