【三菱 アウトランダーPHEV 試乗】とにかく安心して使える、という魅力…諸星陽一

試乗記 国産車
三菱 アウトランダーPHEV
三菱 アウトランダーPHEV 全 16 枚 拡大写真

2015年にマイナーチェンジを受けた『アウトランダーPHEV』は、内外装の変更によって落ち着きと高級感を持ち合わせた雰囲気に生まれ変わっていた。とくにブラック基調となった内装パネルや手触りの良くなったステアリングは、クルマの格を引き上げたかのような効果を持つ。

【画像全16枚】

走り出すと全体的にクルマのまとまり感がアップしていることを感じる。マイチェン前では、若干落ち着き感が足りない動きをしていたサスペションだが、しっかりと動きタイヤの動きを制御している。そのサスペションの動きを受け止めるボディがまたしっかりといい仕事をしている感じだ。細かい振動なども上手に取り除かれノイズも低く、快適な乗り心地を確保している。

段差越えなどでタイヤが突き上げられる入力があってもサスの動きがよく、そのサスを受け止めるボディがしっかりしているからボディがブルッたりすることがない。とくにリヤからの入力が上手にいなされていて、乗り心地がいい。それでいて、ステアリングを切った際のタイヤの反応のよさなどはしっかりと確保している。乗り心地がいいだけでなく、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の“S”の部分も忘れられていない。

アウトランダーPHEVはひたすらバッテリーで走ろうとする性格のクルマだ。とくに発進時はメーター内のインジケーターで駆動用バッテリーの容量がゼロ近くを示していても、電気エネルギーを絞り出すがごとくモーターのみで発進する。この状態だとすぐにエンジンが始動するが、それでもモーターで走るのが基本。一般道を走っている状態だと、エンジンを直接駆動力に使うことはなく。エンジン→バッテリー→モーターというエネルギーフローとなる。エンジンは始動しているが、その存在はあまり気にならない。

高速走行になるとエンジンの駆動力を使っての走行が行われる。目安としては60~70km/hが切り替わりポイント。エンジン走行時もスムーズさは失われない。また、高速走行時の追い越しなどのときにはモーターによる駆動アシストもあり、力強さを感じることができる。

ステアリングコラムに取り付けられたパドルスイッチによって、B0~B5まで回生ブレーキの効き具合(つまり充電量)を調整できる。B0は回生しない設定で、B5がもっとも回生ブレーキが強い状態。乗りやすいのはB3くらい。回生ブレーキがほどよく効きガソリンエンジン車のエンジンブレーキのような感覚で乗れる。B5は回生ブレーキが強いので、峠道を下るときなどにいいフィーリングとなる。ただ、BMW『i3』のようなワンペダルドライブまではいかない。

現行のアウトランダーPHEVはモーター効率の向上などによって、充電した電力のみで約60kmの距離を走行できるようなった。もちろんカタログ値なので実際に60kmを走るのは難しいだろう。しかし、たとえ半分しか走らないとしても30km。東京の世田谷から厚木あたりまでは、バッテリーだけで走れてしまう。充電すればけっこうな距離が走れ、もし充電ができなくてもエンジンを始動して普通に走る事が可能。とにかく安心して使えるところが、アウトランダーPHEVの最大の魅力と言っていい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

協力:三菱自動車

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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