パテントリザルトは、2016年10月末までに日本の特許庁に出願されたリチウムチタン酸(LTO)を中心とする「リチウムイオン二次電池用酸化物負極関連技術」についての参入企業に関する調査結果をまとめた。
レポートは、2010年8月4日にリリースした内容に、新たに出願・公開されたデータを加え再調査した。
総合力ランキングでは2010年調査時と同じく1位は東芝で、2位以下との総合力の差を大きく広げた。同社の注目度の高い特許は、炭酸リチウムまたは水酸化リチウムからなるリチウム化合物を含むLTO負極が挙げられる。
総合力2位以下の企業は、2010年時点に24位だったLG CHEMが2位、9位だった石原産業が3位だったほか、日本ケミコンが新たに5位にランクインした。LG CHEMは炭素材料を含んだLTOにおける炭素材料の平均粒子径に関する特許が、石原産業はX線回折におけるピーク強度に関する特許がそれぞれ高い注目度となっている。
4位のサムスンSDIの注目度の高い特許はLTOではなくリチウムバナジウム酸化物に関する技術。日本ケミコンはLTOとカーボンの複合材料に関する特許が高い注目度となっており、同社の特許はその多くが東京農工大発ベンチャーであるケー・アンド・ダブルとの共同出願となっている。