VWの通信サービス「Car-Net」体験…接続設定とコンテンツ

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「Volkswagen Car-Net」を搭載した「フォルクスワーゲン・パサート2.0TSI R-Line」
「Volkswagen Car-Net」を搭載した「フォルクスワーゲン・パサート2.0TSI R-Line」 全 14 枚 拡大写真

「App-Connect」「Guide & Inform」「e-Remote」の3つで構成

フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン(VGJ)は12月20日、都内にある同社オフィスにおいてモバイル オンラインサービス「Volkswagen Car-Net」のプレス向け説明会を開催。合わせて実車を使った体験会を実施した。

「Car-Net」は、通信を使う車載情報システムで、Wi-Fiルーターやスマートフォンのテザリング機能を利用してインターネットに常時接続して利用する。システムはスマートフォン(スマホ)にインストールされたアプリが車載上で使える「App-Connect」と、ドライブをより快適にする情報をオンラインで提供する「Guide & Inform」の他、プラグインハイブリッド車にのみ、これに加えて充電や空調のリモート機能「e-Remote」が追加されている。

USBケーブルで手持ちの携帯端末を接続

「App-Connect」は、ユーザーが利用中のiOSやAndroid OS端末と接続して、スマホ内のアプリが利用できるようになるもの。接続方法はとても簡単で、USBケーブルを介してそれぞれを接続するだけ。これでiOSなら「CarPlay」を、Androidなら「android auto」が利用可能となる。また、Android端末とは「MirrorLink」にも対応し、スマホ内にインストールされた全てのアプリが車載器側で表示できるようになる。

フォルクスワーゲンによれば、「App-Connect」には現在日本で販売されているフォルクスワーゲン車の約8割で対応できているという。

一方、Wi-Fiテザリングなどを介して接続した通信によって刻々と変化するドライブ関連情報を得るのが「Guide & Inform」だ。2016年7月以降、フォルクスワーゲンではこのサービスの普及に力を入れているところだ。フォルクスワーゲンによれば国内普及率は現時点で4割ほどだが、近い将来までに全車での対応を予定しているという。

音声入力で施設検索

このサービスで得られる最大のメリットは、Googleのサーチエンジンを使った音声入力での施設検索を実現していることにある。従来のようにカテゴリー別に分けて入力することなく、直接「新橋駅付近のイタリアン」と音声で入力するだけで候補がリストアップされる。周辺検索では「近くの○○」と音声を使って入力するだけで済み、これらを一度使えばその便利さに後戻りできなくなるはずだ。

ただ、操作の流れで勘違いしがちなこともあった。音声入力スイッチを押して表示される“音声操作の例”には「オンライン施設検索」はなく、つい「ナビゲーション」を押してしまう。しかし、この操作ではDiscoverPro内での認識となり、階層を追って入力しなければいけなくなる。通信でつながっているときは「オンライン施設検索」を優先するか、選択肢としてアイコンが表示されるべきだろう。

利用できるコンテンツは車載用としては十分な内容だ。最新ニュースや天気予報、交通情報が伝えられる他、ガソリンスタンドの価格情報、駐車場情報がNAVITIMEによって提供される。ガソリンスタンドでは価格順と距離順でソートでき、駐車場では満空情報が画面上で確認できるのがメリットだ。「Google Earth」によるリアルな地図表示や、「Google ストリートビュー」で目的地付近の様子などを確認できたりもする。

特に交通情報はオンラインVICSに対応したもので、都道府県エリアごとしか提供されない情報がエリアを越えて提供される。これにより、都道府県境を跨いで目的地を設定したときでも、目的地周辺の渋滞情報まで把握しながら最適なルートガイダンスを実現するというわけだ。

目的地を100件まで登録、PCやスマホでも

見逃せないのは、Car-Netのポータルサイトを利用して、あらかじめPCやスマホなどで検索した目的地を100件まで登録できることだ。Car-Net上ではそれらの目的地がインターネット経由でカーナビに自動転送されており、目的地設定はそのリストから目的地を選ぶだけでいい。これこそ“コネクテッド”のメリットと言えるだろう。

Wi-Fiテザリングは一度設定すれば、後はスマホ側のテザリングをONにすればいい。ほとんどの場合で次回以降は自動接続される。通信料は個々に負担する必要があるが、このサービスの利用料は最初の3年間が無料で、それ以降は年間1万円強の有料サービスとして提供される予定だという。

《会田肇》

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