【東京オートサロン2017】超ジュラルミン鍛造ホイールに、TE37のリニューアル…RAYS担当者に会場で深堀り

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RAYS TE037 DURA/TE37SAGA詳細を企画担当者に聞く(東京オートサロン17)
RAYS TE037 DURA/TE37SAGA詳細を企画担当者に聞く(東京オートサロン17) 全 23 枚 拡大写真

RAYSのブースでひと際注目を集めていたのは、超ジュラルミン鍛造ホイール「VOLK RACING TE037 DURA」を装着した『GT-R』のデモカーと、20年ぶりとなる「VOLK RACING TE37」のリニューアル。この開発にもかかわった同社の執行役員に詳しい話を聞くことができた。

【画像全23枚】

◆長年のエンジニアリング技術で軽量化を達成…TE037 DURA

話を聞いたのはRAYS営業本部の執行役員、VOLK RACING企画開発部部長の山口浩司氏。まず、TE037 DURAについて聞いた。素材は正確にはA7075(JIS規格)超超ジュラルミンと呼ばれるアルミニウム合金だ。ホイールの強度などは変えず、重さはTE37 ULTRAよりも1kgほど軽くなっている。

そもそもジュラルミンは、軽量だが炭素鋼並みの強度・硬度があり航空機などに利用されることが多い。切削加工は鉄のように可能だが、鍛造による成形はそれほど簡単ではない。「長年アルミやマグネシウムといった素材と鍛造ホイールに取り組んできたRAYSのエンジニアリング技術ならでは」と山口氏はいう。

その技術を表すのは、スポークとハブの「えくぼ」と、スポークのエッジ側面の穴だ。この加工は、高い強度を維持したまま、重さを極限まで削減するためだ。

TE037 DURAはオートサロンの初日にあたる13日に正式に発表され、受注がスタートしているが、全世界で600本の限定生産だ。実際の量産には既存のラインをTE037 DURA用に切り替えて行うため、13日時点では正式な出荷開始日は未定だという。

なお、超超ジュラルミンのホイールはRAYS以外も製造しているが、同社はすべての製品についてJWL以上の基準を設けている。鋳造、鍛造ホイールそれぞれに、回転方向、半径方向、落下衝撃など独自の安全規格でテストを行っている。「JWL+R SPEC.1/2」(SPEC.1は鋳造、SPEC.2は鍛造)という表示がそれだ。素材のA7075も合金の成分について、JIS規格が許容する誤差の範囲内で鍛造ホイール用に調整した合金を使っている。

◆最新の技術を投入しリニューアル…TE37(SAGA)

20年ぶりにリニューアルしたというTE37(SAGA)についても聞いた。レースや競技シーンでは絶大な信頼を誇るTE37だが、最初の設計は20年前だ。同じ設計でも現在の設計技術を駆使すればもっとよい製品ができると考え(山口氏)、最新の解析技術、金型技術により再設計したという。

デザインはオリジナルのTE37と区別がつきにくいが、よく見ると12か所ほど形状の違いがあるはずだと山口氏はいう。リムとスポークの取り付け部分の形状やスポークの裏側などTE37の設計をさらにリファインし、ほぼ同じ形状ながら限界強度は7%アップ、曲げ剛性は25%もアップされている。

強度や剛性のアップは、ドライビングフィールに大きな影響を与える。競技をやっている人はわかるが、アルミホイールもけっこう曲がったり変形したりする。ハイグリップタイヤのコーナリングなどでは相当なストレスがホイールにもかかり、実際にアルミホイールが変形することがある。限界走行では、ボディやサスペンションの剛性だけでなく、ホイールの剛性感も重要だ。

F1、WECとさまざな競技での経験と実績があるRAYSのホイールは、車のデザインをドレスアップするだけでなく、スペックをもチューンできるパーツということが伝わってくる話だった。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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