「さらに上を目指したい」渡辺一樹がスーパースポーツ世界選手権に挑戦…鈴鹿8耐にも言及

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
渡辺一樹
渡辺一樹 全 5 枚 拡大写真

昨年までTeam GREENに所属してJSB1000を戦い、鈴鹿8耐では2位になった渡辺一樹が、2017年はスーパースポーツ世界選手権(600cc)に挑戦することになった。

渡辺が所属するのはイタリアに拠点を置く『Team Go Eleven(チーム・ゴー・イレブン)』で、カワサキ系主力チームのひとつ。チームメイトは、昨年の鈴鹿8耐に出場したジーノ・レイで、同チームはスーパーバイク世界選手権にも参戦している。

「今朝(この発表会が開催された1月17日)、スペイン・ヘレスでのテストから帰国しました。3日間のテストで合計100ラップほど走りましたが、天気も良く、マシンのセッティングを詰める毎にフィーリングが良くなり、タイムも順調に上がっていきました。マシンは昨年ベースのものでしたが、手応えを得ることができたので、今年用のマシンを走らせるのが楽しみです」と渡辺。

渡辺一樹

そのマシンだが、今年使用するのはカワサキZX-R6で、タイヤはピレリ、サスペンションはビチューボと、昨年までとはまったく異なる仕様だ。「ピレリに関しては、路面温度が一桁台の朝の走行でも違和感なく走ることができました。これは僕自身が驚きましたが、かなり許容範囲の広いタイヤという印象です。それとビチューボですが、こちらもシェイクダウンの段階から違和感なく乗れています。フロントのフィーリングは僕好みだし、セッティングを詰めていくと、いいところを残しながらレベルアップしているという感じです」と、渡辺にとって心強いパートナーであることを強調した。

『カワサキZX-R6』※マシンは暫定モデル

マシンは暫定モデル

そして今年のレース活動に関して、基本的にはレース毎に日本と海外のサーキットを行き来するとのことだが、全13戦が予定されていることから、昨年とは違い忙しい日々となる。

「たしかに昨年までとはまったく違う生活になります。ただ、もともと海外志向が強くて、世界選手権は以前から望んでいた舞台なので、あとはやるだけという気持ちです。レーシングライダーとしてこれまで培ってきたすべてを出し切って、結果として優勝、そしてチャンピオンになれればうれしいです。チームも、勝つことを前面に押し出しているので、まずは早い段階での優勝が目標です。ただ、そのためには、チームとのコミュニケーションが重要です。チームはイタリア語が中心で、僕とはお互いに片言の英語での会話になっていますが、これではマシンの微妙なところが伝えられないので、イタリア語をマスターする必要があります。と言っても、のんびりとレースを戦っていこうとは思ってはいないので、このスーパースポーツ世界選手権で結果を残して、さらに上を目指したい」と渡辺は熱く語る。

渡辺一樹

スーパースポーツ世界選手権の日本での開催はなく、渡辺一樹ファンにとってはその勇姿を直接見ることが難しくなったが、今年の鈴鹿8耐には参戦予定であるという。「どのような体制になるか、まだ何とも言えませんが、鈴鹿8耐には出場する方向で調整をしています。参戦が決まれば、世界で戦っている経験を生かして、昨年よりもレベルアップした渡辺一樹をお見せできるようにがんばります」

渡辺一樹の新たな挑戦は、2月24~26日のオーストラリア・フィリップアイランド戦からスタートする。

☆渡辺一樹プロフィール
1990年10月2日・山梨県甲府市出身
・主な戦績
2016年 全日本JSB1000 ランキング6位/Team GREEN
     鈴鹿8耐 2位/Team GREEN
2015年 全日本JSB1000 ランキング3位/Team GREEN
     鈴鹿8耐 9位/Team GREEN
2014年 全日本JSB1000 ランキング7位/Team GREEN
     鈴鹿8耐 12位/Team GREEN
2013年 全日本JSB1000 ランキング7位/Team GREEN
2012年 全日本J-GP2 チャンピオン/RS-ITOH

《佐久間光政》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  4. かつてのマーチ、新型日産『マイクラ』英国発売に、SNSでは「英国は小型車の価値を知ってる」「日本でも売りゃいい」の声
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る