【CES 2017】1000万円のコーヒーメーカー!? ロボットアームがバリスタの動きを再現

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2つのロボットが互いに協調してコーヒーを淹れていく
2つのロボットが互いに協調してコーヒーを淹れていく 全 7 枚 拡大写真

1月に米ラスベガスで開催されたCES。デンソーのブースで注目を浴びたのが、傘下の産業機器事業を担うデンソーウェーブが開発した「コーヒーバリスタロボット」だ。これは同社が開発した産業用ロボットをベースにデモ用として開発されたもので、コーヒーをドリップしてサーブするまでの約10分間を多くの人が関心深く見守った。

【画像全7枚】

このデモで使われたロボットは、デンソーウェーブが医薬・医療用として開発した垂直多関節ロボットアーム「VS-S2シリーズ」2台。この2台が連携することで、コーヒー豆が入ったドリッパーをセットし、お湯を注いでコーヒーを淹れる。見所は、コーヒーの粉をドリップにセットする作業だけは人間が行うが、その後のお湯をドリップに注いでカップにサーブするまで、すべてロボットの手で行われるという点だ。

ピカピカに磨き上げられたアームが、まるで人間の腕のように正確にお湯を注いでコーヒーを淹れていく。「職人であるバリスタがコーヒーを入れる作業を忠実に再現したかった」と話すのはデンソーウェーブ 制御システム事業部 技術企画部 製品企画室の大根道広氏。「人間はいくら同じ作業をやろうとしても細かな部分では誤差が生じてしまうが、ロボットならお湯の注ぐ量やタイミングも忠実に再現でき、それを何度でも繰り返せる」と語る。

また、使っている器具は「ロボット専用の器具に頼らず、ドリップポットやサーバなど、人が使う通常の器具を使用した」(大根氏)とも話す。専用の器具を用意するのでは“単なるコーヒーメーカー”になってしまうからだ。ピカピカのアームも決して奇をてらったのではない。「過酸化水素ガスで洗浄しても絶えられるようにコーティングし、菌が溜まって繁殖しないよう凹凸や隙間もないようにした」(大根氏)という理由があるのだ。

そして、ドリップした後は落ちる滴までも丁寧に処理する。ドリップを終えた後は、したたり落ちる滴をガラス製サーバーで受け取りながらディスポーザーまで移動。サーバーが離れてからもなお滴の処理をし、一定時間を過ぎてから残りカスを廃棄するのだ。この一連の作業を丁寧にこなす。ロボットと言えば、もの作りに欠かせないものとは認識していたが、こういったサービスにも対応できるとは想像していなかった。

大根氏は「ロボットの能力を広く一般に知ってもらうために、こんなことにトライしてみた。欧米ではサーブ系のデモが特に好まれる傾向にあり、CESでも公開することにした」と話す。ではこのマシンの事業計画はあるのか?大根氏は「一台1000万円近くすることもあり、お話があれば検討はするが、事業化は今のところ考えていない」とのことだった。

《会田肇》

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