宇宙デブリの除去に向けた実証実験で「有効性」を確認

宇宙 テクノロジー
宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機
宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機 全 2 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙デブリ(宇宙ごみ)を除去するため、「こうのとり」6号機に搭載して行った「HTV搭載導電性テザー実証実験(KITE)」の結果を発表した。

実験は、軌道上でのベアテザー伸展と電子収集、電界放出型電子源からの電子放出と発生電流の制御手法の確認の2つの実験を実施することを目的に実施した。

軌道上でのベアテザー伸展と電子収集では、実験開始直後にエンドマスの放出を試みたものの、放出が認められなかった。このため、当初の実験予定期間を延長し、状況確認、復旧対策を継続してきたが、最終的に放出できなかった。

一方、電界放出型電子源からの電子放出は、「こうのとり」の機体を利用し、電子を放出することに成功した。加えて、電界放出型電子源の電圧を自律的に制御し、安定的に電子を放出することが可能なことを示し、その放出電子によって「こうのとり」の帯電状態が変化することを確認できた。

JAXAでは、実験により導電性テザーによるデブリ除去システムの「キーテクノロジー」のひとつである電界放出型電子源の有効性を確認することができたとしている。

今後、実験結果を詳細に分析し、不具合の原因究明を行うとともに、実験により得られた知見を今後のデブリ除去実用化に向けて活用する。

《レスポンス編集部》

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