【BMW 5シリーズ 新型】背反する性能を実現するドライビングダイナミクス

自動車 ニューモデル 新型車
BMW5シリーズ新型
BMW5シリーズ新型 全 16 枚 拡大写真
新型BMW『5シリーズ』は、走行性能や燃費などのドライビングダイナミクス改善のために、軽量化とエアロダイナミクス向上に取り組んだ。

軽量化においては、アルミニウム高張力鋼板やマグネシウムなどの素材を組み合わせることで、最大で100kg、日本仕様においては最大80kgの重量低減を実現。具体的にはルーフ、ドア、エンジンフード、トランクリッドなどにアルミ合金を採用することなどで、「ブレーキ性能、ハンドリング、加速性能向上に繋がっている」とは、ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)BMWブランド・マネジメントプロダクト・マーケティングの大野憲氏の弁。

新旧、競合車との比較では、523dにおいては60kg、530iでは80kg軽量化。523dとメルセデスベンツ『E220d』とでは100kg、540i xDriveとE400 4MATICとでは約70kg5シリーズの方が軽量だ(いずれもBMW調べ)。大野さんは、「これは軽量化の面においても5シリーズが属するセグメントをリードしている証だ」と述べる。

エアロダイナミクスについては、『7シリーズ』と同様、キドニーグリルの部分にアクティブエアストリーム(開閉式シャッター)を配している。また、下部にエアカーテン、サイドにエアブリーザーを搭載したことや、アウトバーンを再現出来る風力を持つ風洞施設の活用により、空力抵抗値cd 値を0.25から新型では0.22まで低減した。

これら軽量化とエアロダイナミクスの2つのポイントにより、加速性能と低燃費を実現。新旧523 dでの比較では、0から100km/h加速性能比較は8.1秒から、8%向上し7.5秒に短縮。燃費では、16.6km/lから30%改善の21.5km/lとなった。

このように背反する性能を実現することが「BMWが考えるドライビングダイナミクスなのだ」と大野さんは語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「かつての『サニー』が随分と立派に…」日産の新型セダンが話題に!進化したVモーションにも注目
  2. ポルシェ、電動化戦略を大幅見直し…内燃エンジンモデル拡充へ
  3. 日産『ルークス』に「AUTECH LINE」、新型唯一のブラック内装…225万8300円から
  4. ランボルギーニ、全長30mの新型ヨット「101FT」発表…3エンジンで7600馬力
  5. 日産の新デザイン、『セントラ』新型を米国発表…「Vモーショングリル」に新解釈
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る