【INDYCAR 第1戦】最下位発進からの“逆転横綱相撲”でブルデー優勝…佐藤琢磨は開幕戦5位

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最後尾発進から開幕戦を制した#18 ブルデー。
最後尾発進から開幕戦を制した#18 ブルデー。 全 8 枚 拡大写真

インディカー・シリーズ第1戦の決勝レースが現地12日、セント・ピーターズバーグ市街地コース(米フロリダ州)で実施され、セバスチャン・ブルデーが予選最下位からの逆転優勝を成し遂げた。佐藤琢磨は予選順位と同じ5位で開幕戦決勝を終えている。

2017年シーズンのインディカーは、センセーショナルな結果とともにオープニングベルを鳴らすこととなった。予選ノータイムで最下位の21位だったブルデー(#18 Dale Coyne Racing/ホンダ)が大逆転優勝。しかも、戦略をうまく機能させつつ首位に立ったあとのレース後半は、ほとんど横綱相撲といっていい強い内容での勝利だったことが特筆される。

優勝したブルデーのコメント

「もともとマシンの調子は上々と感じていたけれど、予選では自分のミスでチャンスを失ってしまった。しかもここはオーバーテイクが至難のコース。その厳しい状況から、今日をこんなにも素晴らしい一日にできたことに対し、チームのみんなに感謝を伝えたい。Dale Coyne Racingに復帰し、以前ともに戦ったメンバーとの最初のレースを走り、優勝できたことに感激している。“復活”を果たした我々は、今日と同じような成績を何度も獲得することになるかもしれないよ」

移籍して迎えた今季初戦を、これ以上ない結果と内容で終えたブルデー。もともと市街地やロードコースでの強さには定評ある実力者だけに、小規模チーム所属とはいえ、本人も言うようにこのまま今シーズンの台風の目となる可能性もありそうだ。楽しみな存在がクローズアップされることになった開幕戦でもあった。

移籍初戦といえば、日本期待の佐藤琢磨(#26 Andretti Autosport/ホンダ)も同じ状況だった。予選5位という好位置からスタートしたレース、琢磨も道中の大半でトップ5圏内を走り、ピットストップ前のタイミングではトップ周回も記録するなど好走を見せた。

表彰台を充分に狙える展開ではあったが、最後のピットストップ時にタイヤ交換のための機器に不具合が生じたらしく、それによるタイムロスが響いて、終盤、琢磨は4番手走行に落ち着いていく流れに。そして最終周にひとつ順位を下げ、予選順位と同じ5位で開幕戦を終えることとなった。

佐藤琢磨のコメント

「チームの全員が本当に素晴らしい仕事をしてくれました。新しいシーズンの開幕戦で、(予選前までは)とても厳しい状況に置かれていましたが、チームメイトたちとエンジニアたちが助けてくれました。予選でも決勝でも、望み得る最良の結果を手にすることができたと思います。大変なレースでしたけど、Andretti Autosportは4位(ライアン・ハンターレイ)と5位でゴールを達成しました。これは喜んでいい結果です。自分にとっては移籍したばかりのチームでの初めての戦いでしたが、予選5位、決勝5位という結果を残すことができ、とてもよかったと思います」

予選からの順位アップは最終的に成らなかったが、手応えは得られた様子の琢磨。移籍して迎えたシーズンは、まずまず順調に滑り出したといってよさそうだ。

開幕戦の決勝2位は昨年のチャンピオンであるシモン・パジェノー(#1 Team Penske/シボレー)。彼も勝者ブルデー同様、予選14位という後方スタートから挽回しての表彰台獲得だった。3位はスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)、4位は琢磨の僚友のひとりハンターレイ(#28 Andretti Autosport/ホンダ)。ポール発進のウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)は多難なレース展開の末、19位に終わった。

インディカー・シリーズ第2戦は、4月9日決勝のロングビーチGP。開幕戦から約1カ月の間隔を置いての実戦となるが、琢磨にとっては2013年に初優勝を飾った伝統の市街地コースが舞台だ。一層の躍進に期待がかかる。

《遠藤俊幸》

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