日立と金沢大学、自動運転機器の誤作動を予防する小型センサー開発

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開発したセンサーの利用シーンと構造
開発したセンサーの利用シーンと構造 全 1 枚 拡大写真

日立製作所と金沢大学は3月16日、自動運転機器の誤作動の原因となる電磁ノイズの発生源を特定できる小型センサーを開発したと発表した。

近年、自動車や鉄道車両などで、自動運転化に向けた取り組みが加速している。長期にわたり信頼性や安全性を確保するためには、機器の高信頼化に加え、正常なセンサーデータの取得が不可欠。しかし、経年劣化した機器や集積した電子機器からは、低周波数帯域の電磁ノイズが漏れ、機器やシステムの誤作動を引き起こす可能性がある。

今回、日立と金沢大は、低周波数帯域の電磁ノイズの発生源を高精度に特定するため、同一地点で、3次元の電界と磁界を同時計測できる小型センサーを開発した。開発品は、磁界の計測のみに使用されていたループアンテナを対構造とすることで、アンテナ間で発生する電界も同時計測。ループアンテナを3つ組み合わせ、中心の電磁ノイズ検出回路がデータを一括取得する構造とすることで、電界と磁界のデータを同時に、縦・横・奥行き方向の3次元で取得可能になった。

同センサーを自動運転機器に搭載することで、経年劣化が進んだ機器から発生する低周波数帯域の電磁ノイズを常時監視。走行制御に関わるセンサーデータの欠落を予防することで、自動運転機器や交通システムなどの誤作動リスクを回避できる。今後、日立と金沢大は、同センサーを活用した、自動運転機器の誤作動予防システムの構築などを進めていく。

《纐纈敏也@DAYS》

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