ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ボッシュは3月中旬、自動車のオドメーターの不正操作防止のための技術を、TUV(ドイツの技術検査協会ラインラント)と共同開発していると発表した。
ドイツ国内だけで、オドメーターの不正による損害は60億ユーロにのぼると推測されている。不正行為撲滅アイデアの基本が、多数のコンピューターへのデジタルログブックの伝送。
これは、車両が定期的に、オドメーターの数値を、単一のコネクターから複数のコンピューターに送信するもの。車両のオーナーは、スマートフォンアプリで現在の走行距離を確認し、車載ディスプレイの表示と比較できる。
また、車を売却する際には、オーナーはオドメーターの表示が正しいことを裏付ける証明書の発行を受けることも可能。この証明書をインターネット上、たとえば、中古車販売店のオンラインプラットフォーム上で共有することもできる。
ボッシュは、「中古車の走行距離をごまかすという広く行われている慣行に、終止符を打つ」と語っている。