他船接近500m以内でアラート…船舶の衝突を防止するスマホアプリの安全要件ガイドラインを策定

船舶 テクノロジー
船舶事故防止にスマートフォンアプリを活用(イメージ)
船舶事故防止にスマートフォンアプリを活用(イメージ) 全 3 枚 拡大写真

国土交通省は、船舶の衝突・乗揚事故を防止する機能を持つスマートフォン(スマホ)アプリを安全に利用してもらうため、アプリに求められる安全要件をガイドラインとしてとりまとめた。

安全要件ガイドラインによると、他船接近警告では、船が500m以内に近づいた際、大音量の音や振動、赤色強調表示で警告を出すこととする。表示方法は、他船が移動方向に船首を向ける形で表示し、少なくとも1km先の船を表示する。通信頻度は3秒以下で、通信エリア外となった場合、それを表示することとしている。

浅瀬や岩礁、障害物があるなどの危険海域接近警告では、少なくとも500m以内に近づいた場合、大音量の音や振動、赤色強調で警告する。事故の多い注意海域進入の注意喚起では、大音量の音、振動を1度だけまたは橙色で強調表示する。

航行支援情報提供、航行前情報提供では、波高、風向・風速、天候などの情報を地図上に重畳表示することや、マリーナ・給油場所・観光・釣りなどの情報を地図上に表示することを推奨する。

また、スマホの誤った使用を防ぐため、ユーザー向けに、船上におけるスマホの安全な使い方をまとめたパンフレットを作成した。

日本周辺では、毎年2000隻以上の船舶事故が発生しており、そのうち7割以上を小型船舶の事故が占めている。国土交通省では、スマホアプリを利用する他船の接近を警告する機能や、危険海域の接近を警告する機能を持つスマホアプリを普及させ、小型船舶の事故を未然に防止することを目的にガイドラインを設定した。

今後、国土交通省は、船舶の事故を防止し、海上交通の安全を確保するため、安全要件に適合するスマホアプリの普及を推進する。2017年度には、異なるアプリを持つユーザー同士が接近した場合であっても警告が出る仕組みを検証する予定。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  3. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  4. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  5. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る