【インタビュー】「乗り始めから心地よく」より静かで快適に進化した ル・マン ファイブ の魅力とは…ダンロップ 技術サービス部 原田氏

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住友ゴム工業 タイヤ国内リプレイス営業本部 技術サービス部の原田祐介氏
住友ゴム工業 タイヤ国内リプレイス営業本部 技術サービス部の原田祐介氏 全 14 枚 拡大写真

住友ゴム工業が最先端技術を駆使して開発した、トータル性能の高いコンフォートタイヤ、それがダンロップの『ル・マン ファイブ』である。

ダンロップは石油を廃し、天然資源を用いたタイヤを発表するなど、環境配慮型タイヤの開発を推し進め、転がり抵抗の低減や軽量化にも積極的に取り込んできた。ル・マン ファイブも環境に配慮した低燃費タイヤだ。が、定評ある低燃費と耐摩耗性能にこだわっただけでなく、良質の快適性能もプラスしている。

幅広いユーザーの期待に応えるダンロップの自信作、ル・マン ファイブ。このタイヤの特徴と魅力を訊ねてみた。答えてくれたのはタイヤ国内リプレイス営業本部 技術サービス部 の原田祐介氏だ。

----:トヨタの『マークX』に、215/60R16サイズのル・マン ファイブを履いて走りの実力をチェックしてみました。走り出して驚かされたのは、乗り心地が群を抜いてよかったことですね。足の動きが滑らかになったような、ストローク感のある、上質な乗り心地が印象的でした。

原田祐介氏(以下敬称略):ル・マン ファイブのもっとも大きなこだわりは「実感できる快適性能をあなたに」をキャッチコピーに、誰が乗っても、乗り始めから乗り心地の良さ実感できるということです。そのためにタイヤの骨格を一から見直しました。目線のブレがなく、静かに走る忍者のイメージから、タイヤの振動を吸収する新技術、「シノビテクノロジー」を採用しました。乗り心地をよくすることに注力し、新しい技術と新しい形状を採り入れています。苦労した甲斐があり、ワンランク上、最上級クラスに迫る、上質な乗り心地を実現できました。

----:技術的にはどのようなものを採用しているのでしょうか?

原田:タイヤのサイドの形を、より大きな円を描く、丸い形状にしています。一般道からコンビニなどに入るときに、段差がありますね。こういったところを乗り越えるとき、タイヤ全体がたわんで衝撃を吸収しやすくする構造にしているのです。突起を乗り越えるときのエネルギーは先代のル・マン 4より10%減少しています。

----:ガツンとくる入力が10%も減るというのはすごいですね。

原田:乗っていても衝撃が気になりにくいタイヤになっています。タイヤが衝撃を吸収するから、イメージとしては、サスペンションのバネが長くなったような感じですね。短いバネだと大きな衝撃を吸収できないで底付きしてしまいます。大きなバネになることでエネルギーをしっかりと吸収し、路面からの衝撃と振動を抑えているのです。

----:アスファルト路の細かいデコボコ、これを走り抜けたときの振動なども上手に抑えていますね。

原田:わずかな振動なのですが、長距離ドライブなどのときには気になりますよね。ハンドルやシートから、ビリビリとした音や細かい振動が出るから、知らず知らずのうちに疲れてしまうのです。これを改善しました。
具体的には、不快な振動をトレッド部で吸収するようにしています。タイヤの接地する形状を、今までの角張ったものから丸くしました。丸くすることで、トレッドの中央部分から徐々に接地させ、衝撃を吸収し、緩和して乗り心地をよくしているのです。さらにパターンも、ブロックの数を増やし、路面からの衝撃を分散し、振動を抑え込んでいます。同じパターンデザインで構成されるピッチ数は、ル・マン 4から15%程度増やしました。

----:プレミアムセダンだけでなく、ハイブリッド車や軽自動車(軽ハイト系ワゴン)でも乗り心地がいいのは魅力ですね。

原田:サイドウォール部で大きな振動を吸収し、トレッド部で小さな振動を吸収して乗り心地を1ランク引き上げました。車重の重いハイブリッド車でも、走り出しから違いが分かります。

----:プレミアムセダンのマークXは、V型6気筒エンジンだったこともあり、かなり静かでした。が、この上質感を損なわない優れた静粛性を身につけています。これも驚きでした。タイヤ内部の空気振動を吸収する特殊吸音スポンジ「サイレントコア」の威力は絶大ですね。

原田:サイレントコアは250Hz帯のノイズだけでなく路面の継ぎ目からのショックも上手に吸収します。ハイブリッド車はモーターで走る領域が広いから静かです。だからタイヤの音を感じることが多くなってしまいます。ル・マン ファイブは、ロードノイズで2デジベル、パターンノイズは1.7デジベルも低くなっています。1デジベル違うだけで、人間の耳は静かになったな、と感じます。2デジベルも変われば、長距離ドライブでは疲れが大きく違ってきます。

----:快適性能は高いレベルにあることが分かりました。が、ライフはどうなのでしょうか?

原田:左右非対称パターンを採用し、外側ブロックの剛性を上げ、偏摩耗性能を27%も向上させました。いい状態を保持するように、きれいに減っていくように、タイヤが接地したときの接地圧を均一になるように設計しています。トータルライフは大きく向上しました。

----:ハンドリングも素直で扱いやすかったですね。かなり気温が低かったのですが、低温でも安定していました。

原田:低温時でも優れたグリップ力が得られるようにしています。操縦安定性は、前が曲がろうとする力と後ろから曲がろうとするバランスを考え、素直に曲がる、コントロールしやすいタイヤにしています。FR車だけでなく、FF車にもマッチするタイヤです。また、背の高い軽自動車との相性もいいと思います。

----:インチアップして乗るユーザーも増えていますね。

原田:ル・マン ファイブは豊富なサイズラインアップを準備しました。インチアップして低扁平になっても、快適性能を損なわないように気を遣い、設計しました。他の低扁平タイヤと比べてみれば、違いがよく分かると思います。また、長距離ドライブで疲れが少ないし、気持ちよくドライブできる快適なタイヤです。後席でも静かで、4人乗ったときも会話を楽しめますし、乗り心地も上質です。実感できる快適性能を掲げたダンロップの自信作、ル・マン ファイブの実力を、ぜひご自身のクルマで確かめていただきたいと思います。

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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