南阿蘇鉄道の全線復旧は「5年程度」「65億円」…国交省が試算

鉄道 行政
第1白川橋りょうの構造部材。変形や破断などの被害が見られる。
第1白川橋りょうの構造部材。変形や破断などの被害が見られる。 全 3 枚 拡大写真

国土交通省の鉄道局施設課は4月16日、南阿蘇鉄道が運営する高森線の災害復旧に関する調査報告書を公表した。全線復旧には早くても5年程度かかる見通しだ。

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高森線は立野(熊本県南阿蘇村)~高森(高森町)間17.7kmを結ぶ鉄道路線。2016年4月の熊本地震で甚大な被害が発生し、現在も立野~中松間10.5kmが運休している。

報告書によると、犀角山トンネルの高森方約40mは、トンネルが山ごと動いた影響でゆがみが生じ、内壁のコンクリートが剥落するなどの被害が発生している。3Dスキャナーで計測したところ、横ずれは最大で490mmになることが確認されたという。

犀角山トンネルに隣接する第1白川橋りょうも、橋台や橋脚のずれが見られる。2P(第2橋脚)を基準に測量したところ、1A(第1橋台)と1P(第1橋脚)は下流方向にそれぞれ404mm、258mm移動。橋りょうを構成する部材の破断や変形なども生じている。このほか、戸下トンネルや立野橋りょうなどでもひび割れなどの被害が発生した。

復旧費用は概算で約65~70億円。このうち約40億円が第1白川橋りょう、約20~25億円が犀角山トンネルと戸下トンネルの復旧費になる。犀角山トンネルは高森方約40mの山を削り取り、これによりトンネル自体を短縮するとともに、第1白川橋りょうを架け替えるための工事基地を設けることが想定されている。

設計期間を含む工事期間は犀角山トンネルと戸下トンネルが3年程度、第1白川橋りょうが5年程度とされた。それ以外の施設は1年程度とされている。

《草町義和》

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