【上海モーターショー2017】インスパイアというよりは完コピ、中国中小メーカーのしたたかさ

自動車 ニューモデル モーターショー
この写真を何気なく見たら、マカンではないと気づく人はいないと思われる。
この写真を何気なく見たら、マカンではないと気づく人はいないと思われる。 全 8 枚 拡大写真

今回上海モーターショーを取材して、地元中国メーカーのデザイン力が飛躍的に向上していることは認めざるを得ない。だが依然として、中国には無数の自動車メーカーがあり、中には他社の人気車種と似ている、というか完全コピーしているクルマも、いくつか見受けられる。

なかでも、そのコピー技術の高さを感じるのが「ZOTYE」というメーカーだ。写真を見てほしい。これを見て、ポルシェ『マカン』ではないことを見抜ける読者はいったいどれくらいいるだろうか。それほど完成度が高いのだ。

個人レベルやバックヤードビルダーが作る、いわゆるレプリカ車は、どこかプロポーションがおかしかったり、チリがあっていなかったり、そこはかとなく”まがいもの”オーラが漂うものだが、このZOTYE『SR9』について言えば、そういった品質の低さは感じられない。完成度が違うのだ。

そしてこの「マカンもどき」だけでなく、同社のブースには、ジャガー『F-PACE』もどき、アウディ『Q3』もどきなど、いずれも完成度の高い車両を展示しており、その技術力に感心せざるを得ないのだ。

しかし同時に、ブースには同社のオリジナル車両も並ぶのだが、これがまた何というか、コピー車両とのギャップが大きすぎて、さもありなん……、と思ってしまうのであった。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  2. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  3. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  5. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに日本上陸!…新型車ベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る